maybe, i love… (ページ17)

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______ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

『紫耀先輩ッ！』

「Aちゃん？！どないしたん？」

『どないしたん？じゃないです！』

「あーちょっと花粉症がキツくてな～」

私が教室に入ると、

目に溜まった涙を拭って

平然を装う紫耀先輩。

なんで、強がるの。

なんで、なんで、

私には先輩の本当の姿見せてくれないの。

『先輩がツラそうだと私もツラいんです。』

「Aちゃん...」

『先輩にはいつも楽しそうに笑っててほs...

えっ…？

「ごめん。1分だけ。」

なんで、私、

紫耀先輩に抱きしめられてるの？？

あ、そうか、

たまたま近くにいたのが私で

紫耀先輩は慰めてもらえれば

誰でも良いんだよね。

私である理由はなにもない。

.

なぜか、

大好きなはずの先輩に抱きしめられてるのに

少し固まってしまうだけで

ドキドキはしなかった。

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ふと、さっき

廉くんに抱きしめられた時の感触を思い出す。

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『紫耀先輩。』

ああ…

『ごめんなさい。』

気付いちゃった

『私…』

私…

『中学の頃から』

今

『紫耀先輩のことが』

廉くんのことが

『大好きでした。』

好きなんだ。

.

.

「ありがと、Aちゃん。

ごめんね？廉のとこ行っといで？」

『えっ？』

「ふふ笑、ほら早く。俺は大丈夫だから。」

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