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Aちゃんが固まった…
と思って
Aちゃんの視線の先を見ると
…やっぱりな。
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なんで、、、なんで今やねん。
せっかく
Aちゃんの心の中に
少しは入り込めたと思ってたのに。
だって現に今だって
廉くんに構って欲しいって
言いかけたんとちゃうん？
頼むから
ずっと莉子と仲良くしといてくれよ…
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泣きながら空き教室に入っていく紫耀を
切なそうな表情で見つめるAちゃん。
そんなAちゃんの背中を
押してあげるのが俺の役目ってこと？
なんでそんなことせなあかんねん。
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『Aちゃん、行ってき？』
俺はアホや。
.
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一目惚れやってん。
入学式の日
部活紹介で駆り出されてた
バド部キャプの紫耀とサッカー部キャプの俺。
そんな俺らの方に向かって
走ってくる女の子がいた。
その女の子は俺の方には目もくれず
「紫耀先輩ッ！」
すごく嬉しそうな笑顔で
紫耀のことを呼んだ。
紫耀「おー！Aちゃん！可愛なったなー！」
紫耀の何気ない一言一言に
顔を赤らめて微笑むAちゃんにドキッとして
それと同時に
ああ、この子は紫耀のことが好きなんやって
だからって
諦める、なんて選択肢は俺にはなくて
なぜか、将来、一緒にいるのはこの子やって
意味のわからない直感が働いた。
だからこそ、あの日、
あの公園のベンチで
雨に打たれながら泣いてるAちゃんを
置いて帰ることはできへんかった。
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あー、
いつになったら
俺のこと見てくれるんやろ、
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作者名：Raine. | 作成日時：2020年5月26日 19時
