下校 ページ19
彼は彼女にそんな言葉を投げかけていた。
僕はその言葉に疑問を抱く。
１人でいると寂しい？
そんなの、本人にしかわからないだろう。
僕の指示で、今ではこの応接室に滞在するように
なったが、それまでは彼女は自分から１人に
なっていたのだ。
それなのに、彼女の考えを無視し、そんな事を
一方的に決めつけている彼に僕は少し。
気分が悪くなった。
雲「ねぇ。何やってるの。」
山「！」
僕はそう言って応接室に入る。
すると、中に居た彼は驚いた
表情をしながらこちらを向いた。
僕はソファーに座る彼女に目を向ける。
「・・・。」
彼女の表情はどこか苦しそうな表情だった。
ほら。
彼の言葉で彼女は苦しんでいる。
一方的な決めつけは誰だって嫌なはずだ。
それなのに彼はこの状況を見ても、
彼女の気持ちを理解出来ていないようだった。
まぁ、僕だって彼女の気持ちなど理解できないけれど。
それでも彼女の表情からこの現状を
嫌がっている事くらいは分かる。
雲「・・・要件は何。」
山「！」
僕は驚き固まる彼に話しかける。
彼の手元を見れば何かの書類を持っていた。
僕は彼に近づき、その書類を取る。
その書類は今期の野球部の予算が
記載された書類だった。
書類を受け取ると僕は動かない２人を無視し、
そのまま机に座る。
山「んー・・・俺、これから帰るんだ。A、一緒に帰らねぇーか？」
彼は僕が書類を受け取ったのを黙って見ていたが、
我に返ったのかソファーに座る彼女を見下ろし
ながらそんな事を話す。
「・・・・。」
雲「・・・。」
しかし彼女は頷く事無く黙ったまま。
僕はそんな彼女を書類を確認する横目でちらりと見る。
ソファーに座る彼女は、
やはり複雑そうな表情をしていた。
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猫のこたつ(プロフ) - 優しいお言葉ありがとうございます！皆様にはご迷惑お掛けしまして、申し訳ないです… (2019年12月25日 6時) (
レス) id: e086e98a44 (このIDを非表示/違反報告)
まくすうぇる(プロフ) - ゆっくり安静にしてくださいな。お気を付けて (2019年12月24日 21時) (レス) id: 34699431ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年11月28日 10時
