この世界は不条理で。95 ページ13
弔「悪い、気色悪いよな」
すぐに離れた彼は、
ただ空に浮かんだ月を見上げた
…抱きしめられた途端、
何処か懐かしく、温かった
彼とは真逆に自然と俯いていく
色々と情報が頭の中で飛び回っては、
痛くなる
同じトランプ…
彼曰く、"最愛の人からの誓約の印"
そして、父親が言ってた言葉
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
"タルタロスに輸送しなければいけない"
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
タルタロスとは、敵とか犯罪者を収容する刑務所的存在…
まあ、簡単に言えば悪い奴が突っ込まれる牢獄
………もし、本当なら、
私は、
犯罪者
ということになる
そして、彼も………
同じトランプ、"誓約の印"ということは、
きっと彼は仲間で、
彼の証言する"最愛の人"が私となる
ピースは埋まったものの、
根拠・証拠がない
？「おい、皆探してんぞ」
木々の中から声がして振り返る
彼は振り返らずに、"うっせーな"と呟いた
弔「何をしようが、俺の勝手だろ」
荼毘「俺たちまで巻き込まれるんだ
いい加減にしやが、れ……って、
何で、Aがここに居んだ！」
いきなり声を張り上げたツギハギの男性
ビックリして肩を震わすと、
彼は"まったく別の人だ"と言い始めた
荼毘「いや、どう考えてもAだろ！
連れて帰るぞ
イカレ女もAがいなくてうるせぇし」
思い切り腕を掴まれる
A「痛いｯ…！」
弔「止めろ、荼毘」
先程よりも低い声に何かを感じ取ったツギハギの男性は、
舌打ちをしたかと思えば、
"何を考えてんだ、てめぇ"と言い始めた
弔「帰ってから話す」
荼毘「………しょうもない理由だったら、
お前を燃やすぞ」
弔「やれるもんならやってみろ」
手を離したツギハギの男性は、
また木々の中へと戻って行こうとしたものの足を止めて、言った
荼毘「…お前がいないと、終わるんだろ？」
そう言い残して、闇の中に消えていった
弔「大丈夫か？
痕になっていないか？」
そう言って、掴まれた僕の手首をまじまじと見始める
……見ている彼を見て、気付いたことあった
・五本指で触れないこと
そして、さっき考えていたことが裏付けられたような気がした
私は、彼の彼女だったのではないか
きっと、さっきのツギハギの男性は仲間なのだろう
そう考えると、私は彼らの仲間
そして、その仲間たちの中で私が立っていたのではないか
色々な発想が僕の脳みそを膨らませていた
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冷燈（れいひ） - 色々ミスりました。改めて、とても面白かったです (2021年12月21日 22時) (
レス) @page16 id: d89adcd8f7 (このIDを非表示/違反報告)
冷燈（れいひ） - なんでもないです (2021年12月21日 21時) (レス) id: d89adcd8f7 (このIDを非表示/違反報告)
冷燈（れいひ） - 神作品だと思いました。ただ、誰サイドとか、書いたほうがわかりやすいと思います。燈矢（荼毘）とはやくかかわせた (2021年12月21日 21時) (レス) @page23 id: d89adcd8f7 (このIDを非表示/違反報告)
シロナ - すごく面白い！この作品大好きです！応援してます！更新待ってます！ (2020年7月11日 12時) (レス) id: 9abb99f391 (このIDを非表示/違反報告)
松城美樹(プロフ) - ゆくさん» ｱｱｱｱｱｱ、コメントありがとうございます！近々、また更新する予定なので、楽しみに心待ちしていただけるとありがたいです！ (2020年1月26日 22時) (レス) id: 47911afd1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：松城美樹 | 作者ホームページ：https://twitter.com/matsushiro_m
作成日時：2019年2月2日 14時
