jealousy15―安室side― ページ6
一般的に暴力団のシマ争いなど警察の仕事だ。
公安がかかわるべき仕事ではない。
――しかし、今回はテロ組織が微妙にかかわっているのでそうも言っていられない状況だった。
4月――都内で起きた銃撃戦が尾を引いているため、完全に知らん顔もできないのが現状だった。
連日35度を超える某所の続く、7月某日。
面倒なシマ争いはひそやかに継続しており、再び都内での危ない動きを感知した結果、秘密裏に片付ける必要に迫られ急遽都内を走りまわることになった。
必要部署が必要な情報を全て下ろしてくれればもう少し話はスムーズに進むのだろうが、垣根を超える協力を惜しんだやつらによるくだらないプライドをかけた情報隠ぺいがあちらこちらで跋扈しており、簡単なはずの話はどこまでもこじれている。
先日、米花町で立て続けに2件もテロ事件が起きたばかりというのに、実に平和な国らしいくだらない権力争いが続いていることにうんざりするが、シマ争いがそのような当方の事情を慮ってくれるはずもない。
煮え切らない報告書の数々にうんざりした僕は、
「降谷さんが現場に出る必要なんてありません!」という部下の言葉を振り切って、炎天下の中こうして街を歩く羽目に陥っているのだ。
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作者名:まつり | 作成日時:2022年8月1日 15時