information11 ページ41
「Jって本当にFBIなんだよね? 若干違法行為っぽくってびっくりしちゃった」
家に帰ったらメイクを落としがてらシャワーを浴びてすっかりいつもの私に戻る。
昴さんも赤井秀一に戻っていた。
夕飯を食べる気力はなかったけれど、秀一さんには何かを食べてほしかったので手元にある食材で簡単なものを作りながら、そんな話をする。
秀一さんはダイニングで頬杖をついてパソコンを眺めながら、私の話を聞いていた。
「でも、君にはそんなことをさせてないんだろう?」
「ええ、それはまあ……。私は道案内をしただけだから」
それ以上のことができるはずもない。
「手段を選ばないタイプだからな」
――あいつも、俺も。と続くのかもしれない。
彼がどうして偽装死に至ったかの話をかいつまんで聞いた関係で、私は秀一さんが例の組織に所属した過去があることを知っている。
「思ったよりも仕事が早い」秀一さんはそう呟いて、パソコンを眺めていた。
「誰のこと? J?」
昴さんはにっこり笑ってパソコンを閉じた。
「もちろん、Jのこと。この分だと帰国の予定が早まるかもしれんな。
さて、夕飯を作ってもらったお礼にカクテルを作ろうと思うけど、何が飲みたい? メロンかオレンジなら生フルーツが飾れる」
「わぁ、じゃあどっちも!」
今日ならフルーツが残っても、Jにごちそうできるから気がとがめない。
秀一さんはとても器用にいろいろな果物を飾り切りしてくれる。
123人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まつり | 作成日時:2022年8月1日 15時