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鳥山さんがいつになくけたたましく鳴くと、素早さが何段階も上がった彼に追い風として更に大きく風を吹かせた、コツはすぐに掴めた。
塔の中にはやっぱり理一がいた。
彼の顔は心底びっくりしたようなものだった。
「何で、生きて」
「君の思い通りResistは死んだよ、でも」
大きく息を吸った、直撃寸前。
「ゆめゆめ忘れるなよ。
君が死ぬまでその魂は私の中にある」
そうして刀の刀身を逆向きにして塔の最上階を突っ切った
彼は反撃をしようと殴ってきたが、鳥山さんが上手く回避した、私も上空へと逃げ、鳥山さんに拾われて合流する。
「くそ、くそッ、ちょこまかちょこまか!!」
彼の攻撃を風で無効化させ、大気中や雲から水を集めて彼に散弾させた。
彼はフラフラと塔から離れビルの上を走っていく、鳥山さんと追撃していくと、案外すぐに追い付いた。
大きく斜めに刀を降ると、切れていない方の肩がぱっくりと割れた、衝撃波と風で彼をもう一度ダメ押しで塔の真上へと飛ばす。
飛ばしてからまた鳥山さんと追いつくと、私は彼から飛び降り、刀の先を向けた。
「そのまま堕ちろぉぉ!!」
そうやって刀をもう一度突き立てた、鳥山さんの頭が私を勢いよく押すと、面白いぐらいに彼の胴体は柔らかく貫通していった。
そのまま壁を何枚も通り抜けて、先の場所へと戻ると、彼はぴくぴくと腕を動かせて私を化け物でも見るような目で見ていた。
「何だよ、なんだよ、満身創痍じゃなかったのか」
「満身創痍だよ。
だから、私の体は、水を操る能力で動かしていたんだ。
もう、疲れたから」
人間の子供の体、その七割は水である。
血液、血漿、リンパ液エトセトラ、中学校でも習う話だ、彼も真面目に勉強していれば知っているはずだ。
だから私は今しがた等価交換した特殊な補正を使って、自らの
彼がパニックになって私に殴りかかってくるが、私はそれを受け流してまた刀をぶすりと差し込んだ。
これで二度目である。
「……はぁ、はぁ、くそ、何なんだ、」
「君は、自分の
「覚えるわけ、」
「そっか」
どろりと、あらゆる内臓から、お互いに血が吹き出していく中、私は満身創痍の彼の手をひっつかみ口を開く。
「それが君の敗因だよ」
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久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 517さん» 517様、閲覧及びコメントありがとうございます!長かったでしょう(苦笑)そう言って頂けるととてもありがたいです。更新は停滞気味ですが気長に待って頂けると嬉しいです! (2021年3月31日 22時) (レス) id: 6e12f91009 (このIDを非表示/違反報告)
517(プロフ) - とっても面白くて最新話まで一気に読み進めちゃいました! (2021年3月31日 1時) (レス) id: a380db26d5 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - はい。楽しみにしてます。 (2020年10月17日 8時) (レス) id: 2b9098a683 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - ひかりさん» 閲覧及びコメントありがとうございます!SCPご存知の方中々いらっしゃらないですよね……。SCPで何か書けたらいいなぁと思っています(笑)改めて、ありがとうございました! (2020年10月16日 23時) (レス) id: 6e12f91009 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - こんなところでSCPを嗜んでいる人に出逢えるとは思ってもいなかった (2020年10月16日 22時) (レス) id: 2b9098a683 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時:2020年3月31日 9時