光に熔ける 【名探偵コナン】

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『まあ何方にせよ、お前にとっては超都合のいい話じゃねえの？』


俺はそんな人間知らねぇけどな、と供え物である漬物を食らいながら笑う彼に、よくもまあ呑気で居られるものだとつられて笑った。


『……ゲームか』


『一応そういう呼び方だな、簡素で分かりやすい、いいんじゃねぇか？』


『到(イトウ)、僕はなんだか人の命を軽く見ているような語弊のあるその名前は好まないな』


『そうかァ……ああ、あと、ゲームに参加するんだったらその口調直しといた方がいいぜ』


『……何だって？』


『人のなんとやらは第一印象が八割って、よく言うだろ、もうちと柔らかな雰囲気を出した方がいいぜ』


まあそんなことより、俺はそんないい人材なんて知らねェ探せねェからなぁ……土地神っつーのは面倒だ。


『お前誰か知らない？』


『……2人いる、そのうちの一人は僕が貰う……』


『を、もう1人は？』


『……僕の担当する子の、初恋の子だ』


『へぇ、いいねぇ。


そいつ、危険か？』


『それなりにはな、思想が』


『ヘェ！


そりゃあ益々楽しみになってきた！


ほらァ、水の、俺たちはもうほぼ悪神なんだからさ、気楽に行こうぜ？』


『……僕は、そんなゲームに彼女を使いたくはないがな』


『……うお、これがこの荒神を落とした女の凄さか……まあいいけど、大事なのは利害関係じゃねぇか？』


『……？』


『参加するかしないかはそいつが決めればいいだろ、もし参加するんだったら、もういらないってくらい幸せにしてやれよ。


別に本気でゲームに参加しろなんて彼奴も言ってねェんだから』


それが男神の道ってもんだろ、と続けて言った彼に驚くも、なんだか肩の荷が降りた気がして、薄く柔らかく微笑んで、そうだな、と返した。


到には気味が悪いと大爆笑された。

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