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どういうこと?
しかもあの女の人、太ちゃんに腕を絡めてるし。
見た感じ20代前半に見える。
仲良さそうに話しながら歩く2人の姿に、怒りが沸々と湧いてきた。
なんで、なんで、あの女の人ならいいの?
高校生じゃないから?
私は後をつける為に走り出していた。
急いで通りを渡って後を追う。
何処へ向かってるんだろう。
前を見れば、視界に飛び込んできたビジネ○○○テル。
まさか...!
焦った私は大声で叫んだ。
「太ちゃんの馬鹿!浮気者!最低!浮気するならもっと若い女選べ!ここにいるじゃん!バカーッ」
街行く人達がびっくりして立ち止まったり、振り返って私を凝視する中、ゆっくりと太ちゃんが振り返る。
どのくらい見つめ合っていただろう。
隣の女の人に何か耳打ちして、足早にこっちに向かって歩いてくる太ちゃん。
もしかして怒られる?
太ちゃんが目の前で立ち止まった時、一瞬怖くて目を瞑ってしまった私は頬をぷにっと摘ままれた。
「随分と悪い口だな、こら」
恐る恐る目を開ければ、呆れたように私を見下ろしている太ちゃん。
「ほ、ほめんなひゃい」
「ったく。浮気するならもっと若い女を選べ?俺、今周りの人達に凄い目で見られたんですけど」
摘ままれていた頬を離され、私は項垂れた。
「ごめんなさい...」
「しかも、ここにいるじゃん、バカーッ、だもんな。俺を犯罪者にする気かよ」
焦って咄嗟に出た言葉とは言え、何て事を公衆の面前で叫んでしまったんだろうと恥ずかしくなった。
今すぐ消えたい。
居たたまれなくなって、踵を返した私の腕を太ちゃんが掴む。
「夜も遅いし、家まで送るよ。この後Aを独りにして、誰かに絡まれんのも心配だし」
「だ、だけど一緒にいた女の人っ」
「大丈夫、帰ったよ」
目の前を見れば、もう女の人の姿は何処にもなかった。
「さ、早く。俺らめちゃくちゃ見られてる」
太ちゃんに腕を引っ張られ、近くの駐車場まで連れて行かれる私。
「あ、あのね、太ちゃんっ」
「話は乗ってから」
久々に乗った太ちゃんの車の助手席。
私は昔から運転する太ちゃんの横顔が大好きだった。
彫刻みたいに綺麗な横顔に見惚れて、じっと見つめていると、
「見すぎ」
太ちゃんがふっと笑った。
「写真撮っていい?」
「は?」
「毎日眺めてたい」
「お前ねぇ」
「お願い、それだけで私、幸せになれるし」
「俺は恵比寿様か。ダメ」
けれど私が必死のお願いしても、太ちゃんは頷いてくれなかった。
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ましろ(プロフ) - ayachokoさん» た、大したことない(爆)太ちゃんが独りで息巻いてるだけです(爆)(爆) てかそんな思い付かないですよねアクロバティックなこと← (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - ぐりさん» うわぁーもう半月経ってますね涙。ご、ごめんなさい;; しかもこの先、しばらくずっと話も動きませんが、どうかお付き合い下さいませヽ(;▽;)ノ (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - mamiさん» だいぶお待たせしてしまい本当にごめんなさいっ(土下座)体調崩して長期療養していて涙 ぼちぼち復活出来そうなので頑張りますね><。。 (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - すごいです、ましろさん…!!脇の下攻めるとかさすがすぎて(//∇//)私が知らない愛し方で啼かせて太ちゃんっ!←違う 自坦のハッピーエンドが少ないましろさんの作品。このお話はどうなるのか…ドキドキ(@_@;)続き楽しみにしてますっ(*≧∀≦*) (2017年11月30日 12時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぐり(プロフ) - もーう息苦しい!!ので、続きを!!どうかよろしくお願いしますー!!笑 (2017年11月28日 23時) (レス) id: ccfaf12877 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2017年10月14日 16時