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春 F ページ16

4月だというのに、珍しく雪が散らつく肌寒い入学式。

体育館に並ぶ400人の新入生の中から、俺はすぐにAを見つけた。

しばらく見ない間に、更に大人っぽく綺麗になっているAから視線を外せずにいると、こっちを向くA。

真っ直ぐに俺を射抜くように見つめて、ふっと微笑む。

肩の上で切り揃えられたまっすぐな黒髪。
黒目がちな大きな瞳。
琥珀のような白い肌。
すらっと伸びた細い腕と足。

何度も街で芸能事務所にスカウトされたと玉が言っていたのが嘘じゃないと分かる美貌。

すっげーいい女になってるし。

まぁ玉とあの人の娘だし、当然と言えば当然だけど。

Aは式の間、ずっと俺を見ていた。

俺もAを見つめていた。





運命か、ただの悪戯か、俺はAのクラスの担任を持たされた。

職員室で渡された名簿を見た時、思わず溜め息が出た。

「どうかした?」

美術教師で、1つ年上の横尾 渉が俺に声を掛ける。

「ん、いやさ、友達の娘がこの高校に入ってくるんだけど、よりによって担任なんだよ」

「へぇ、それってやりにくいね。どんな子?」

「まぁ、問題起こすような子じゃないけど」

宣戦布告はされてるけど。
思いっきり懐に乗り込まれようとはしてるけど。

「なんか嬉しそうじゃん」

渉の言葉に、

「はぁ?めんどくせーんだって俺は」

俺は露骨に嫌な顔をしてみせた。


そして入学式がやって来て、敵陣?に乗り込んで来た勇ましいA。

入学式が終わり、各クラスに移動して、シラバスに沿ったガイダンスと自己紹介を兼ねたホームルームの時間。

淡々と説明をしていく俺の話を、皆聞いているんだか聞いていないんだかは分からないが、俯いて静かにしている中、たった一人俺の顔を見ている生徒。

いや、いいんだけどさ。

やりづれーったら。

そんな俺の動揺に気づいて、くすっと笑うA。

何か弄ばれてるみたいでむかつくんですけど。

やがて保護者が教室に入って来て、保護者と帰っていく生徒達。

教室の窓から、帰っていく生徒達をぼんやり眺めていると、

「太輔、ちゃんと先生なんだね、初めて見たけど、かっこよくてびっくりしちゃった」

後ろから声を掛けられる。

この声は。

「ママ、太ちゃんに惚れないでよ。パパに言いつけるから」

本気で怒ってるA。

「なに、機嫌悪くしてんだよ」

Aの鼻を摘まんでやれば、

「だってクラスの女子が太ちゃんのことかっこいいって噂してた」

Aが顔を潜めた。

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ましろ(プロフ) - ayachokoさん» た、大したことない(爆)太ちゃんが独りで息巻いてるだけです(爆)(爆) てかそんな思い付かないですよねアクロバティックなこと← (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - ぐりさん» うわぁーもう半月経ってますね涙。ご、ごめんなさい;; しかもこの先、しばらくずっと話も動きませんが、どうかお付き合い下さいませヽ(;▽;)ノ (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - mamiさん» だいぶお待たせしてしまい本当にごめんなさいっ(土下座)体調崩して長期療養していて涙 ぼちぼち復活出来そうなので頑張りますね><。。 (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - すごいです、ましろさん…!!脇の下攻めるとかさすがすぎて(//∇//)私が知らない愛し方で啼かせて太ちゃんっ!←違う 自坦のハッピーエンドが少ないましろさんの作品。このお話はどうなるのか…ドキドキ(@_@;)続き楽しみにしてますっ(*≧∀≦*) (2017年11月30日 12時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぐり(プロフ) - もーう息苦しい!!ので、続きを!!どうかよろしくお願いしますー!!笑 (2017年11月28日 23時) (レス) id: ccfaf12877 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましろ | 作成日時:2017年10月14日 16時

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