【刀剣乱舞】ﾁｬｱと鳴く鶯に成ったと思ったら女だったんですけど【勘違い】

三十六話 ページ38

A視点



そう考え始めれば、段々と偏見で見ていた景色が変わってくる。



そうだ、姉からの偏見とかも入ったオタクトークの知識しかない俺の刀剣男士への知識なんて、偏見も良い所だろう。

大体、今まで会って来た刀剣男士大体イイヤツだったじゃん。



うわぁ、本当に何で気付かなかったんだ俺………阿呆だからか。



猛烈に反省していると、急に黙りこくった俺を心配してくれたのか、一期が心配そうに声を掛けてくれる。



「どうかしたのですか？」


『いや、なんでもない。大丈夫だ』



然しその所為で俺の良心がさらに悲鳴を上げた。何とか言葉は返したけど。

然しそんな俺に何を勘違いしたのか、悲痛そうな顔をして一期が頭を下げて云う。



「いえ、私が訊いてはいけない事を訊いてしまったのでしょう。

申し訳ありませんでした。」


『そんな事は無い。本当に大丈夫だ。何も無い。本当に細かい事だっただけだ』


「無理をせずとも良いのです………！」


『いや、うん、本当に大丈夫だ』



一体何をどう勘違いしたんだコイツは。全く訳が分からないんだが。

俺を置いて一人で勘違いしないでくれ。お願いだから。



俺は全く訳が分からないままだったが、十分が過ぎた様で燭台切が来た。

一期は惜しみながらも去って行った。



………本当に何だったんだ？？

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