三十二話 ページ34
A視点
薬研さんによれば一期さんは昼過ぎ辺りに来るらしい。
時間的に服が届いた後辺り?かな?
朝食を取ってきて返って来た大包平と平野にその事を伝える。あ、平野には今日初めて会うのでちゃんとおはようの挨拶はした。
大包平は若干イライラして云う。
「どいつもこいつも、仮にも怪我人の所に騒がしくやってくるのだ!!」
『大包平、お前も煩いぞ』
「あの、一兄は鶯丸様を心配して下さっているだけで騒がしくしようなどとは」
「結果的に騒がしくなっているだろう!光忠は百歩譲って分かるが、鶴丸は結局何をしに来たんだ………」
あっ、俺は無視ですかそうですか。
こいつイケメンで親切で良いヤツだからって何でも許されると思うなよ。
…………もしかして許される…………??
俺が心の中で独り茶番をしていると、眠気が襲ってくる。
何?俺常におねむキャラで行くの?眠くなり過ぎじゃない??
そんな事を考えるが眠気に勝てる筈も無く、俺は惰眠を貪る事にした。
きっと色々あり過ぎて疲れたのだろうと納得して。
俺はゆさゆさと揺さぶられ、目を覚ます。
襖越しにわかる外は先程と比べて更に明るく暑くなっており、昼になったのだと判る。
俺は浅に続いてまた起こしてくれた大包平に礼を言う。
「すまないな………また眠ってしまっていた様だ」
『疲れているのだろう、気にするな。それよりも先ほど服が届いたぞ、着替えろ』
そう言って古備前お揃いの、赤いジャージの内番着を押し付けられる。
俺は其れを有難く受け取り、大包平が部屋を出て行ってから素早く着替える。
うん、いい感じ。胸の部分がキツイ気がしなくも無いが誤差の範囲内だ。
今まで来ていた服を丁寧に畳み、大包平に着替え終わったぞと声を掛ける。
大包平が部屋の中に戻て来たら、礼を言って今まで貸して貰っていたジャージを返す。
『悪いな、本来なら洗って帰すべきなのだろうが。』
「別に構わん。それよりも、昼食を取ってこよう」
『いや、昼食は良い。腹が減ってない』
「なんだと?食事を抜けば体の機能が低下するだろう。少しでも食え」
『そうは云われてもな………』
元の状態なら昼食抜きなんて考えられないが、今は殆ど動いていないどころか寝てばかりの生活だ。
流石に腹も減らないし食欲無い。当たり前だ。
そんな感じで俺と大包平が押し問答を繰り返していると、襖の外から声が掛かった。
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リオン♛ - 四十話の仕組み凄いですね❗ (2022年7月28日 9時) (レス) @page43 id: b70e4d72d6 (このIDを非表示/違反報告)
梨の子(プロフ) - 今更ですけど青くして調べるって押したら出てきましたよ!! (2021年7月23日 10時) (レス) id: 52f349caa9 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 彼岸花さん» あれ?なんででしょう……? (2018年10月24日 16時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 四十話の文字を選択で青くしても見れませんでした… (2018年10月24日 3時) (レス) id: da7e05a086 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 阿国さん» いえいえ、こちらこそこの作品をご愛読下さり有難う御座います! (2018年10月11日 19時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆腐教信者 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年9月15日 19時