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二十二話 ページ24

A視点



俺は内心兄になった気持ちで、然し平野に腕を引かれながらという完全に弟の立ち位置で本丸の廊下を歩いて行くと、少しして風呂場に着く。



因みに、風呂場の第一印象は完全に銭湯だ。



暖簾が掛かった入り口や、脱衣所の雰囲気とかが良い。

温泉というよりは近場にある銭湯だ。昔家の近くにあった銭湯を思い出す。



俺が懐かしさに浸りながら風呂を眺めていると、平野が俺に云う。



「鶯丸様、僕は此処で人払いをしておくので温まって来てください!」


『………平野、お前は入らないのか?』


「えっ?えっと………はい。僕は後で入ります」


『そうか、ならば私と一緒に入るか?』



其処まで云って、今俺が女であることを思い出す。

アッ俺ただの痴女じゃん完全に男の心算で行ってたヤバイ長男にお覚悟されてしまう助けて。



まぁ撤回しようにももう遅い。既に事ばうぁ音速で平野に伝わって仕舞っている。



「えっ!?」


『冗談だ。兄弟たちと入るんだろう?』


「は、はい」


『変な事を云って済まなかったな。行って来る』


「いえ………あっ、あの、ごゆっくりどうぞ」



凄い強引な誤魔化し方をしたせいで微妙な空気が流れる。



俺はどうも居た堪れなくなって、逃げる様にして暖簾を潜り脱衣所に入る。



そして服を脱ごうと服に手を掛けるが………



………其れだけで大分時間が掛かったのは言うまでも無いだろう。



なんとか身体を見ない様にして服を脱ぐと、俺は風呂場に入り、身体を見たくないが為に頭から洗い始める。



いや、別に俺自身に興奮してるわけじゃないんだぞ?

流石に元男とは言えども、そして幾ら美女だと云えども自分に興奮する訳ない。



ただ、なんかこう、気分的に無理。凄い居た堪れない。



だってついこの間まで男子高校生だったんだよ?流石に最初から直視は無理だって………



まぁなんやかんや言いつつも、ちゃんと体を洗い湯に浸かる。

温まりながら、俺は自分の傷だらけの腕を見てみる。



『ひっどいな』



色白なのが相まって、喧嘩で出来た痣や傷跡が痛々しく目立っている。

我ながらこれは無いな。えぐい。



外で待っている平野に悪いので少し湯で温まった後に直ぐ上がる。

タオルで体を拭いてから、光忠のシャツをに袖を通す。



全体的にぶかぶかだが、胸の部分だけは膨れ上がりボタンが今にも飛びそうだった。

何という男の夢のボディだろうか。けしからんいいぞもっとやれ。

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リオン♛ - 四十話の仕組み凄いですね❗ (2022年7月28日 9時) (レス) @page43 id: b70e4d72d6 (このIDを非表示/違反報告)
梨の子(プロフ) - 今更ですけど青くして調べるって押したら出てきましたよ!! (2021年7月23日 10時) (レス) id: 52f349caa9 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 彼岸花さん» あれ?なんででしょう……? (2018年10月24日 16時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 四十話の文字を選択で青くしても見れませんでした… (2018年10月24日 3時) (レス) id: da7e05a086 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 阿国さん» いえいえ、こちらこそこの作品をご愛読下さり有難う御座います! (2018年10月11日 19時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:豆腐教信者 | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年9月15日 19時

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