二十一話 ページ23
A視点
俺は眠い目を擦りながら議論の行く先を見守るが、頭が働かず話の内容が全く入って来ない。声が音としか認識できない。
つーかもう服なんて誰のでも良いし多少サイズがきつくても我慢するから早く決めてくれ。
そう心の中で叫ぶが、現実はそううまくはいかず永遠と同じ様な議論が繰り返される。
「だ・か・ら!俺の服で良いだろう!?袴だから多少胸元が膨れても誤魔化しが効くさ!何がいけないんだ!?」
「下心が剥き出しなのがいけないんだ!!そのだらけた顔面を少しは引き締めろ!!!」
「ぐっ…………だが、君だって下心は少なからずあるだろう!?
あー!!やだやだ俺の服を着て欲しいんだ!!」
「ええいみっともない!自分の年を考えろじじい!!!」
「君だってジジイじゃないか!!!」
如何頑張っても煩いって事しか認識できない。声を音としか認識できないあとヤバイ眠い…………
その時、誰かが俺の肩を揺さぶる。
「鶯丸さん、大丈夫かい?」
『………ああ………』
「うーん、大丈夫じゃないよね?もう一旦僕の服貸してあげるから、其れでお風呂入って来なよ。
はい、これお風呂セットと着替えね。」
『ん…………ありがとう、光忠…………』
「これ位当然だよ。じゃあ平野君、鶯丸さんをお風呂場まで
「はいっ!鶯丸様、こちらです!」
『…………ああ…………』
光忠から何かを持たされたので俺は取り敢えず礼を言っておく。
それから平野に腕を引っ張られたので、俺は素直に腕を引かれた方に進む。
歩いていると、未だ眠いは眠いが意識が戻ってくる。
「そういえば………他のお二人に何も確認せずに勝手に着替えの事を決めてしまいました。
鶴丸様と大包平様、怒っていらっしゃらないでしょうか………」
『良く判らんが、その二人なら大丈夫じゃないか………』
俺がそう云うと、平野は驚いた様子で俺の顔を覗き込んでくる。
「鶯丸様!起きていらっしゃったんですか?」
『いや、今意識が戻ってきた所だ…………迷惑を掛けたな』
「いえ、そんな事は有りません!」
ふんすという効果音が付きそうな程に張り切って云う平野を微笑ましく思いながら見つめる。
なんと云うか、うん。大変微笑ましい。弟が出来た気分だ。
顔面偏差値が弟の方が高すぎて釣り合ってないけど。
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リオン♛ - 四十話の仕組み凄いですね❗ (2022年7月28日 9時) (レス) @page43 id: b70e4d72d6 (このIDを非表示/違反報告)
梨の子(プロフ) - 今更ですけど青くして調べるって押したら出てきましたよ!! (2021年7月23日 10時) (レス) id: 52f349caa9 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 彼岸花さん» あれ?なんででしょう……? (2018年10月24日 16時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 四十話の文字を選択で青くしても見れませんでした… (2018年10月24日 3時) (レス) id: da7e05a086 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 阿国さん» いえいえ、こちらこそこの作品をご愛読下さり有難う御座います! (2018年10月11日 19時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆腐教信者 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年9月15日 19時