気まずい ページ5
A視点
私は中原さんに右腕の手首をガッツリ掴まれながら問答を繰り返す。
『いえあの本当に申し訳ないと思っております!本当に!この命に掛けて!!
そして絶対吹聴致しませんのでどうか!!この度の失態を見逃して頂きたいと思い!!』
「いやいつもより敬語が丁寧になってるじゃねェか!分かってねェだろ!
それは誤解だって言ってンだろうが!目ェ合せて話聞け!!」
『申し訳ございません!申し訳ございません!!』
そのやり取りを見て太宰さんはプークスクスと笑っている。
いや笑ってんじゃねぇぞ。ていうかお前!人がどれだけ会うのに苦悩したと思ってんだゴrrrラ!!
『いえ、あの、それよりも!そこの、そこの………』
………だ、太宰さんって兄さん以外に何て呼べばいいんだ………
太宰さん、って呼んだらなんかおかしくない?おかしいよね?うん、可笑しい。(私調べ)
そんな私の様子を見て、中原さんの意識もそっちにそれる。やったぜ!取り敢えずは助かった!!
「………あァ、そういやそうだったな。A、如何してコイツに会いに来たんだ。」
『………………』
珍しく攻める様な声音の中原さんに言葉が詰まる。全然助かって無いじゃないですかヤダー!
私は太宰さんの方は向かずに言う。
『………私も、守られて震えているばかりではありません。
駄目なんです。自分のことは、自分でケジメを付けなければ。』
「そう言う事を言ってんじゃねェ。お前は充分強い。同情で言ってやってんじゃねェぞ。
マフィアで相当の年数生き残ってンだからよ、それだけで相応に強ェのはわかってる。
それに俺は長年手前を近くで見て来たんだ。よくわかってる。ケジメも大事だ。」
『ッじゃあ!』
「これは弱ェとか強ェとかケジメとか、そういう問題じゃねェんだよ。A。
確かにケジメ付けんのは大事だ。
だがな、妹を傷つけて泣かせた癖して放って去りやがった男に会う必要はねェんだよ!手前が無理してまで!!」
明らかな怒気と殺意を含み、そして心配を滲ませたその声に何も言えなくなる。
えっめっちゃ心配してくれてる……しかも太宰さんの事めっちゃ起こってくれてる……なんか罪悪感湧いて来た……
ていうか四年前の太宰さんより全然兄っぽいことしてない……?
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メープル - この作品が大好きです!!!!続きを書いてほしいです!!!!! (12月9日 10時) (レス) @page18 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - 素敵な作品に出会えて嬉しいです。もう、このお話はおわりなのですか、? (8月18日 1時) (レス) @page18 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - 凄く面白かったです!出来れば続きを書いて欲しいです!本当にお願いします! (8月16日 19時) (レス) @page18 id: b6e28c60d1 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - 凄く面白かったです!続きが凄く気になります! (7月2日 13時) (レス) @page18 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - とっても面白かったです!!できれば続きを描いてほしいです!本当にお願いします!私事あとの話が一番好きなんです!鏡花ちゃんがこの後夢主さんとどんな感じになるのか気になります!! (6月10日 23時) (レス) id: bc3edc14c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆腐教信者 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年4月23日 20時