わん ページ11
A視点
相変わらず現実逃避に勤しむ私に意識が別の所に逸れたと中原さんも感じたのか、もう一度壁を叩く。いや寧ろ抉る?砕く?
「わかってんじゃねェか、なァA。」
『………』
「そう怯えんなよ。別に何かする訳じゃねェ。」
嘘吐けそう言うやつは大体何かするんだよ!ほぼ確定で!むしろ前振り!!
ひえぇ心読みたくない………シンプルにどちゃくそ怖い………
私がガックガク震えているのを見て、中原さんは何処か愛おしそうにスッと目を細め、しゃがんで私と目を合せる。
「嘘ついてる訳じゃねェよ。ただな、俺はスゲェ心配してる。
四年前、あれ程傷付いて、怯えて、………あの時俺は昔の手前を思い出した。
だからこそ太宰を許せねェと思ったし、殺意も沸いた。よりにもよってあのクソ野郎が手前をあんなにしたんだ。」
えっマジ?そんなにヤバい状態だったの??と驚愕する私を他所に中原さんは話を続ける。
因みに余談ではあるが、ていうか前も言った気がするが、幼少期の私は色々とヤバかったのだ。後は察して。凄いシリアスだよ。
「それで、昔の一歩手前みてェになったAが立ち直って俺は凄ェ安心したんだよ。
俺には手前をこの四年間、少なくとも太宰よりはマシな方法で守ってきたと思ってる。
見ても来た。責任持ってな。太宰よりってのは当然だが、手前のこと凄ェ大事に思ってんだよ。」
そう言ってから、重々しい溜息を吐いてから髪をぐしゃぐしゃとかき乱す中原さん。
「それが、だ。急に太宰の前に現れやがってマジでふざけんな俺の気持ち考えろよオイA」
『………本ッ当に、本当にすみません………』
え?何?中原さんイケメン過ぎでは??いやウン知ってる〜!!こういう人だったよねこの人〜!!!
もう好き………なんかすると思っててごめんなさい………
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メープル - この作品が大好きです!!!!続きを書いてほしいです!!!!! (12月9日 10時) (レス) @page18 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - 素敵な作品に出会えて嬉しいです。もう、このお話はおわりなのですか、? (8月18日 1時) (レス) @page18 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - 凄く面白かったです!出来れば続きを書いて欲しいです!本当にお願いします! (8月16日 19時) (レス) @page18 id: b6e28c60d1 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - 凄く面白かったです!続きが凄く気になります! (7月2日 13時) (レス) @page18 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - とっても面白かったです!!できれば続きを描いてほしいです!本当にお願いします!私事あとの話が一番好きなんです!鏡花ちゃんがこの後夢主さんとどんな感じになるのか気になります!! (6月10日 23時) (レス) id: bc3edc14c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆腐教信者 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年4月23日 20時