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「…ハ?笑えねえ冗談やめろよタケミっち」
「こんなとこでそんな冗談言いませんよ!!兎に角、病院連れてかなきゃ…っ!」

花垣の知らせを聞いた東京卍會側は信じ難い内容に動きが止まる。Aが刺された、という言葉が頭をぐるぐると回る。


荒い息をするAは刺された腹部を手で抑える。しかし傷が深いのか、中々血が止まらない。じわりじわりと隊服に滲む血はやがて地面にまでも広がり始めた。


「ッA!!」
「………はあ?約束と違ェなぁ」


半間がAの元へ走り出そうとしたマイキーの妨害をしながらそんなことを呟く。


「何だよ約束って…!!」
「敵に作戦伝える訳ねーじゃん」

とマイキーの足止めをしながら言う半間だったが、Aに死なれては困ると考えていた。


「Aちゃん!!」
「エマちゃん!!よかった、救急車呼んでほしい!」
「もう呼んだ!Aちゃん、Aちゃん大丈夫!?」


少し離れたところから見ていたエマは泣きながらAの元へ走ってくる。走りにくい下駄を投げ捨てながらAの息を確認した。


「よかった、息はしてる…お願い、早く救急車着て…っ!」
「安全なとこへ連れていこう、エマちゃんも危ないからこっち!」
「うん…」


花垣はぐったりとした様子のAを背負い、救急車が通れる道路の方まで行こうとした。
今、動けるのは花垣だけである。


「タケミっち!!」
「ッ、マイキーくん…」



「Aを、頼んだ!!!」
「ハイ!!」


そう返事をし、花垣は走り出した。
黒宮Aを、死なせない為に。

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まる(プロフ) - ドンさん» 応援していただけて嬉しいです( ; ; )更新頑張りますので今後ともよろしくお願いします…! (2021年10月5日 21時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
ドン - まるさん» 分かりました、更新頑張ってください応援してます! (2021年10月5日 19時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - ドンさん» コメントありがとうございます!夢主は自己投影して頂ければ嬉しいです…(^^) (2021年10月3日 20時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
ドン - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年10月2日 12時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 癒し系猫さん» 恥ずかしい( ; ; )変換ミスです💧教えてくださりありがとうございます( ; ; ) (2021年10月1日 17時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まる | 作成日時:2021年9月25日 20時

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