ご ページ6
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「狭いですけど、どうぞ」
家の中に男性を招き入れるのは、人生で初めてだった。
マメな性格なので、部屋の掃除は欠かさずしている。
綺麗にしていてよかった、と心の中で思った。
トムさんはというと、綺麗に靴を揃え、きちんと手を洗い、うがいをしている。
意外と綺麗好きな性格なのだろうか。トムさんの新しい一面を知ることができたようで、嬉しくなった。
私は、早速夕飯作りに取り掛かる。本当は好物を作ってあげたいが、取り敢えずある材料を見て、オムライスを作ろう、と決めた。
普段あまり自炊はしないのだが、何かあった時のために、ある程度の食材は購入している。
オムライスを作って、食卓へ持っていく。
「「いただきます」」
久々だなあ、食卓の前に人がいるの。
「とても美味しいです」
トムさんには似つかない、キラキラした目でそう言われる。
「ふふ、良かったです、いっぱい食べてくださいね」
いつもの、食器とフォークがぶつかり合う金属音ではなく、会話がある食卓。
そして、目の前には、好意を抱く男性。
「僕は、不運な星の下に生まれたんです」
僕は生まれてすぐ、駅のコインロッカーに捨てられていたそうです
あまりにも悲しすぎる言葉だった。
「そこで僕は天に召されてもおかしくなかったのかもしれません。でも、神はそれを許さなかった。ロッカーの中から救い出された僕は_____」
そう言った彼は、私の事を驚くような表情で見ている。
「Aさん、どうして泣いているんですか？」
「___え？」
トムさんの白い手が、私の頬にぴと、と触れる。
確かに私の頬は濡れていた。
「......辛かったですよね、トムさん」
私は、彼を愛してあげたいと、そう思った。
頬に添えられた手を握る。
「私、トムさんのこと_____」
そう言いかけた時、運も悪く、電話が鳴った。
「もしもし。____え、警察？」
父が、死んだ。
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かりさ - 完結おめでとうございます！もう読んでいくたびに愛が溢れていき、余計に吐夢くんの虜になっていきました！完結した嬉しい気持ちともっと見たかった気持ちがもう心いっぱいに広がっています！他の作品でも頑張ってください！応援しています！ (4月3日 23時) (
レス) @page21 id: 68e899d673 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - マスコットさん» ありがとうございます。お話もかなり終盤に差し掛かってきましたので、これからも楽しみにしていてください^^ (4月1日 23時) (レス) id: abe392a41c (このIDを非表示/違反報告)
マスコット - 初めまして！読んでファンになりました！めちゃくちゃ素敵です！楽しみにしてます！大好きです(*^^*) (4月1日 3時) (レス) id: f0407dfffe (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - かりささん» ありがとうございます。マッチング、素敵な映画でしたね^^自分なりに吐夢君の心情など表現しているので、気に入って頂けているのなら幸いです。ありがとうございます！ (3月27日 21時) (レス) id: 8a6cead0aa (このIDを非表示/違反報告)
かりさ - 初めまして！私はマッチングの映画を見てからこの作品を見たのですが、吐夢くんの愛の重さやストーカーの恐怖が現れていて良いと思いました！これからまるさんの体調に合わせて更新頑張ってください！応援しています！ (3月27日 14時) (レス) id: 68e899d673 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まる | 作成日時：2024年3月24日 0時
