お ページ16
「ねえ吐夢、なんで...その、...裸、なの」
恥ずかしげに問うと、彼はふ、と笑って私の頭を撫でる。
「覚えてないの？可愛かったのに」
話を聞くと、抱かれた...という訳ではない。
酔っ払ってフラフラになった私を介抱しようと、彼が家に連れて帰ったという。
「A、着いたよ、お風呂入れますか」
そう聞いてくれたにも関わらず、私は何も答えなかったそうだ。
そうしてそのまま急に服を脱ぎ出して眠ってしまったという。
「急に服を脱ぎ出した時はびっくりしましたが、そんなAも可愛い」
どれだけ私のことが好きなんだ、彼は。
まあ、私も彼が好きということに変わりはないのだが。
「......てっきり、抱かれたのかと」
びっくりした、と安堵の溜め息を漏らすようにして私が呟けば、私の腰にする、と手が回る。
「本当は、抱き潰したくて仕方が無い。僕だけしか考えられないようにしたいです」
耳元で低い声で囁く彼は、色気で溢れていて、途端に恥ずかしくなった私は、風呂に行く、と言って部屋を飛び出した。
そう、この時、私は真実を知ることになる。
でも、もう取り返しは付かなかったのかもしれない。
私たちは、愛に飢え、愛を欲する人間と化していたのだから
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 377人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かりさ - 完結おめでとうございます！もう読んでいくたびに愛が溢れていき、余計に吐夢くんの虜になっていきました！完結した嬉しい気持ちともっと見たかった気持ちがもう心いっぱいに広がっています！他の作品でも頑張ってください！応援しています！ (4月3日 23時) (
レス) @page21 id: 68e899d673 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - マスコットさん» ありがとうございます。お話もかなり終盤に差し掛かってきましたので、これからも楽しみにしていてください^^ (4月1日 23時) (レス) id: abe392a41c (このIDを非表示/違反報告)
マスコット - 初めまして！読んでファンになりました！めちゃくちゃ素敵です！楽しみにしてます！大好きです(*^^*) (4月1日 3時) (レス) id: f0407dfffe (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - かりささん» ありがとうございます。マッチング、素敵な映画でしたね^^自分なりに吐夢君の心情など表現しているので、気に入って頂けているのなら幸いです。ありがとうございます！ (3月27日 21時) (レス) id: 8a6cead0aa (このIDを非表示/違反報告)
かりさ - 初めまして！私はマッチングの映画を見てからこの作品を見たのですが、吐夢くんの愛の重さやストーカーの恐怖が現れていて良いと思いました！これからまるさんの体調に合わせて更新頑張ってください！応援しています！ (3月27日 14時) (レス) id: 68e899d673 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まる | 作成日時：2024年3月24日 0時
