本能 ページ43
．
「ぁ……」
ふと意識が戻った途端異臭が私の鼻を襲い、周りを見渡す。
「なに、これ……」
部屋の至る所で海賊達が血だらけで倒れていて、私だけが部屋の真ん中で立っていた。
周りの悲惨な状況を目の当たりにして、私は膝から崩れ落ちる。
「う、は、ぁ…はぁ……な、んで……」
血で染まったナイフを握る自分の手を見て、体を震わせる。
「私が……殺したの…?」
嘘だ、そんなはず…
だって私、そんな力持ち合わせてない。
けど、何かを刺した感触だけは手に残っている。
これは何かの、間違いだ…きっと、何かの……
「ひぃ、化け物!!!!」
私が立ち上がると、隣で横たわっていた男が怯えた声をあげる。
「バケ、モノ……?」
ユラリ…
「く、来るな!!!!」
体は勝手に動き、私は男の上に跨る。
「ダレが、バケ、モノだっテ?」
私の口から零れている声なのに、私の声じゃない。
私の意思とは反対に、体が口が…
勝手に動く。
「や、やめてくれ!!村のこともう襲わないから!!」
男はナイフを握る私の手を掴みながら抵抗する。
「残ネン、バイバイ。」
私は大きくナイフを握っている右手を振り上げる。
ダメ!!手を振り下ろしたら……
この人を殺したらダメ!!!!
そう、分かっているのに…
�猝椶料阿療┐鮖Δ察�それが鬼に生まれたお前の宿命。��
鬼の本能が、私に囁く。
ザシュッ!!
体は私の言うことを聞かず、男の体にナイフを突き立てる。
「ア…れ?」
男の人はガクッと項垂れ、一瞬でもぬけの殻のようになる。
「あ、あぁ……」
鬼の本能が、いや…私の弱さが人を殺した……
私の弱さがこの部屋にいた人達全員を……
殺してしまったんだ。
「ごめんなさい……ごめんなさい……!!」
できるだけ痛くないように体からゆっくりナイフを抜き取り、頭を深く下げる。
「ごめんなさい…ごめん、なさいっ!!」
例え悪い人だとしても、殺してもいい理由なんてあるはずもないのに…
私は命を奪ってしまった。
この人達より、私の方がよっぽど悪だ。
私は……
「醜い……鬼だ。」
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文ストオタクの一般人 - うん！ふたりとも可愛いね！私が貰いたいぐｒ（（（マルコ (2023年3月16日 18時) (
レス) @page50 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - 桜桃さん» はい、ごめんなさい。妖精姫の物語シリーズはいろいろ考えた末に消させて貰いました。温かい応援ありがとうございました。またいつか少し変えて書き直せたらいいな、と思っているので、いつか。機会がまたあればぜひお願いします。 (2019年12月3日 18時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - yaさん» いえいえ、ありがとうございます！！！！結構前に完結したのに、読んでくれてる人がいて嬉しいです！！ヽ(；▽；)ノ 鼻水！？yaさんの鼻水はきっと綺麗です……！！！笑 (2019年12月3日 18時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - 妖精姫の物語という作品は削除なさったのですか？また見れるのを楽しみに待ってます。 (2019年12月3日 18時) (レス) id: f53004e46c (このIDを非表示/違反報告)
ya - 今更ですが、完結おめでとうございます。泣きまくって鼻水ダラダラです。（きたな） (2019年12月3日 1時) (レス) id: 890b8aa433 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チュロス | 作成日時：2019年9月9日 17時
