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ひたすら足を早めるわたしに、シャオロンくんは小走りで追いついてくる。
「んも〜、なぁにぃ？」なんて不貞腐れたような声を出すが、別にわたしを引き止めるようなことはしない。無理やり顔を覗き込もうともしない。
昨日のお話と、今日の少しの時間で分かった、人の顔色をよく伺うシャオロンくんの優しさがわかりやすく滲み出ている行動だ。
今のわたしには、じわじわと体内を侵食する、甘やかな毒のようで。
「…〜〜ッ、とんちゃん！」
「えっ、わあ、なに？びっくりしたぁ…。」
「トントンちっす！」
「え？シャオさんまでおんの？どんな関係よ。」
つい二時間半ほど前に訪れた教室の扉を勢いよく開く。勢いが良すぎた扉は「バァン！」と大きな音を立てるが、教室の中にはトントンしかいなかったようだ。
それはもう大きく肩を揺らしたトントンは、わたしの方をみて肩を竦め、隣…否、右後ろくらいにいるシャオロンくんを見つけて、不思議そうに首を傾げた。
トントンは再びわたしの方を見ると「なんやその表情」なんて呟き、小さく吹き出した。
煌く茜色を細め、男らしい手を口元に持っていく。
肩を揺らしながらけらけらと笑えば、自然な動作で、持っていた辞書を受け取ってくれた。
「重かったやろ…っふ、」
「とんちゃん、ありがとう。」
「ん〜〜、どういたしまして。で、そんな表情してる理由はなんでなん。」
「…そんな表情って、どんな」
「ん？めちゃくちゃ不機嫌ですう、言うてんで、顔が。目ぇじとーってさして、唇とんがっとる。……ふは、かわええヤツ。」
特に深い意味も、何もなかったんだろうな。
つん、と唇に触れたトントンの指に、思わず身体を硬らせた。
深い意味はない、と分かっているからこそ、慣れてしまったからこそ、ちくちくと胸が痛んだ。
…胸の中にある、とんちゃんを好きだった感情が痛んだ。
先ほどまでシャオロンくんの一挙一動に高鳴ってた胸とはまるで大違いだ。
そりゃあもう同じものとは思えないほど。
身体を硬らせたわたしをみてトントンは慌てて謝罪をしたが、わたしは黙って俯いたままだ。
放課後を知らせるチャイムが、脳に直接聞こえているような気がした。
クーラーの付いていない教室は蒸し暑く、強く握り締めたてのひらにじんわりと汗が滲む。
これだけらしくもないことをしてしまうのも、全て夏の暑さのせいにしてしまいたい。
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TwitterのDM開放忘れてましたほんとうにすみません。。
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。ﾏﾙ(プロフ) - 星空さん» コメントありがとうございます◎わ〜とてもうれしいです！たくさんきゅんを摂取していってくださいね！ゆっくりにはなりますが、更新の方頑張りますので、ゆるっと応援お願いします。 (2020年8月20日 6時) (
レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - もうめっちゃ心臓がキュンってします……！！好きですありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))私もこんな青春したい(´；ω；｀)この小説でドキドキ摂取してます(？)これからも無理せずに更新頑張ってください！応援してます！ (2020年8月19日 3時) (レス) id: df42e0e9d5 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - デデドン！さん» コメントありがとうございます◎ゆるゆるになりますがこれからもがんばります…！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - トドルゴンさん» コメントありがとうございます◎ほんとうですかうれしいです〜！(T . T)きっと心臓きゅって掴んだまま離しません！どうか引き続きよろしくお願いします。 (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
デデドン！ - めちゃくちゃ文が綺麗で好きです、、これからも頑張ってください！ちゅっ！！ (2020年8月13日 21時) (レス) id: 2c8648c87a (このIDを非表示/違反報告)
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