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高校前の坂道に差し掛かった、速度の上がる自転車のブレーキを噛む事なく降って行く。
雲ひとつない青空、なにもかもを焼き付ける太陽、夏をそのまま形容したようなそれに思わず目を細めた。
学校に近付くにつれて多くなってゆく人波に溺れる、体温がうんと上がって、これだから人混みは…と悪態を吐く。
緩くブレーキを握り、駐輪場に自転車を止めた。真っ赤な車体は、逸る心を更に急かすように太陽を反射して輝く。
遅刻も程々に、グラウンドの全貌を視認出来る位置まで辿り着いた瞬間、「わあっ！」突然湧き上った声援に弾かれたように顔を上げる。
目の前に設立された簡易の観客席に座る女生徒が大きく手を伸ばしている、必死に背伸びをしてグラウンドの中央を見遣るとボールを打った後なのだろう、バットを振りかぶったシャオロンくんと目が合った。
──合ってしまった。
「しゃおろんく、ん。」
薄らと開いた唇から辿々しく彼の名前が零れ落ちる。
目が合った瞬間だけ、まるで世界の速度がゆっくりになってしまったようだった。
シャオロンくんが蜂蜜色の瞳を瞠って、わたしたちの間には沢山の人が居るはずなのにそんなものは何も見えなくて。
吐き出そうとした息が喉元で支える、息が出来ない。シャオロンくんは唇を何度か動かして、嗚呼、なんて言ったか解らないのがもどかしくて堪らない。
ふっとなにかが視界を過り、反射的に手を出した。
顔の前にまで来ていたそれは、摩擦熱を溶かしながら確かにわたしの手に収まる。
手元を覗くとそれは野球ボールで、わたしは瞬時に理解した。これはきっと、シャオロンくんが場外ホームランを決めたそれだろう。
…えっ、ボールを手で受け止めたわたしって結構すごいのでは？
急いでグラウンドに意識を戻すと、ベースを走り切ったシャオロンくんがわたしに向かって笑顔でピースしているのが見えた。
──ああ、不意打ちはだめだってば。
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【wrwrd】君に贈る、この花を
こちらの合作企画にて「emさんへ撫子を！」を執筆致しました。
初めてのemに試行錯誤した結果がこちらです…。ぴゅあな純愛です。
貴方と見る空の花【wrwrd】
こちらの合作企画にて「病室と約束、それから。」を執筆致しました。
こちらも初めてのrbに挑戦しました…！薄暗い夏に取り憑かれるrbの話。
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。ﾏﾙ(プロフ) - 星空さん» コメントありがとうございます◎わ〜とてもうれしいです！たくさんきゅんを摂取していってくださいね！ゆっくりにはなりますが、更新の方頑張りますので、ゆるっと応援お願いします。 (2020年8月20日 6時) (
レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - もうめっちゃ心臓がキュンってします……！！好きですありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))私もこんな青春したい(´；ω；｀)この小説でドキドキ摂取してます(？)これからも無理せずに更新頑張ってください！応援してます！ (2020年8月19日 3時) (レス) id: df42e0e9d5 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - デデドン！さん» コメントありがとうございます◎ゆるゆるになりますがこれからもがんばります…！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - トドルゴンさん» コメントありがとうございます◎ほんとうですかうれしいです〜！(T . T)きっと心臓きゅって掴んだまま離しません！どうか引き続きよろしくお願いします。 (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
デデドン！ - めちゃくちゃ文が綺麗で好きです、、これからも頑張ってください！ちゅっ！！ (2020年8月13日 21時) (レス) id: 2c8648c87a (このIDを非表示/違反報告)
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