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「…あ、」
「え、あ、参考書…小鳥遊さんが買っていっすよ。」
学校での彼と、トントンから話に聞いていた彼、それからいま目の前にいる彼。彼らを同一人物として認識するのには、随分と時間を要した。
この人はきっと、二年生徒会役員のゾムさんだ。
靄が掛かっていた記憶をしっかりと思い出し、ひとりで頷いていると、上から声が降りかかった。
辿々しく、角砂糖をいくつも溶かしたような甘ったるい声。今にも溶けてしまいそうなゾムさんの声が、確かにわたしの苗字を呼んだ。
「ゾムさん、わたしの名前…？」
「あ、っいや、ちゃうんすよ。いつもテストで俺の一個上に名前あるから、どんな奴かなって…それから、シャオロンとか、トントンとかがな、楽しそうにお前のこと喋るから。」
「…はあ、」
「顔見に行ってん、休み時間に、チラッとな。それで、覚えてたんすよ。」
屈託もなく笑う彼は、かなり人懐こいのだろうか？
校内で一方的に見かけていた彼は、ファンや親衛隊に対して随分とつっけんどんな態度を取っていた気がする。し、トントンから聞いていた彼は、重度の構ってちゃんであり、悪戯好きな子供のような印象を受けた。
どちらが本当のゾムさんなんだろう？と、少し心の中で気になってはいたのだが、まさかこんなところで少女漫画のような出会い方をするとは。
一体、誰が予想しただろう。
「あの、参考書、どうぞ。」
「…ふふ、ありがとう。」
「いーえ。…てかな、やっぱり大先生とか、グルッペンとか、気難しい奴ら絆してるから、変わった奴なんかな〜って、思っててんやんか。そしたら、小鳥遊には色が無いねんな。」
なるほど、そう来るか。
彼の素直で、曇りのない言葉は、ひとつひとつわたしの心に収まってゆく。
初対面なのにも関わらず、一瞬でそこまで見抜かれてしまうと、寧ろ怖いものである。野生の勘かなにかだろうか。
…尚、怖いとすら思わせてくれない、純粋な笑顔が絶えることはない。
「色が無いから、無色透明やから？誰の色にでも自然に染まって、馴染んでやれるんやろ、きっと。」
「……えぇ、」
「せやろ？ほら、あいつらみんな個々が強いやん。…まあ、俺もなんすけど。でも、そんなあいつらが自然体で居れてるってことは、それはもう小鳥遊の、受け入れる側の力やん？」
……なるほど、そう来るか。
二度目のそれには軽く唸っておく。
ゾムさんは、第三者視点から、また知らない言葉をくれた。
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。ﾏﾙ(プロフ) - 星空さん» コメントありがとうございます◎わ〜とてもうれしいです！たくさんきゅんを摂取していってくださいね！ゆっくりにはなりますが、更新の方頑張りますので、ゆるっと応援お願いします。 (2020年8月20日 6時) (
レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - もうめっちゃ心臓がキュンってします……！！好きですありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))私もこんな青春したい(´；ω；｀)この小説でドキドキ摂取してます(？)これからも無理せずに更新頑張ってください！応援してます！ (2020年8月19日 3時) (レス) id: df42e0e9d5 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - デデドン！さん» コメントありがとうございます◎ゆるゆるになりますがこれからもがんばります…！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - トドルゴンさん» コメントありがとうございます◎ほんとうですかうれしいです〜！(T . T)きっと心臓きゅって掴んだまま離しません！どうか引き続きよろしくお願いします。 (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
デデドン！ - めちゃくちゃ文が綺麗で好きです、、これからも頑張ってください！ちゅっ！！ (2020年8月13日 21時) (レス) id: 2c8648c87a (このIDを非表示/違反報告)
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