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「これからゲーセンいくんやあ」と、楽しげに話し、名残惜しそうに手を振ってくれた彼らとはもう別れてしまった。
ひとりになった途端の虚無感ったらない、明るく賑やかなショッピングモールの中をわたしは目線を下げながら歩く。
そういえば、すっかり忘れていたが、明日から学校による夏期講習が始まる。
成績があまりにも低かった者と、希望者だけが集められて行われるそれは、ほぼ自習のようなものである。
最も、夏休みに汗を掻きながら学校へ登校したい人など居ないだろうが。よほどの変人か、学校にいる誰かしらに下心を持ってる人の二択としても良いだろう。
…尚、わたしは後者だ。
部活着のシャオロンくんを見たあの日のことだ、" 魔が差した "とでも言おうか？
教室に鞄を取りに帰ったわたしは、その足で夏期講習の申し込みをした。
教師は嫌な顔ひとつしなかったが、勿論良い顔もしなかった。
「珍しい…な！」
「……まあ。」
ぎこちなく笑う担任に同じように返せば、彼は小さく溜息を吐いて「もう行け。」と、退席を促した。
毎年、教科ごとに行われるそれは二年教室と一年教室が使われる。もちろんそのクラスの者が居れば自席に座るのは当然の流れだ。
わたしの席は特等席である。
窓際の一番後ろ、窓からはグラウンドが一望出来るので、部活動に励むシャオロンくん、ショッピくん、コネシマくんくらいは見ることができるだろう。
シャオロンくんが、何かに必死になっている姿を、頑張っている姿を少しでも長く見て居たかったのだ。
…それから、大会を見に行くための慣らし、である。
恥ずかしい話だが、わたしは彼の大会を見に行くことに途轍もない緊張を感じている。出るわけでもないのに、全く持ってその通りだ。
それと同時に、一番楽しみにしているのもきっとわたしであろう。
本屋に着き、講習中の暇潰し…世界史の参考書を手に取る。
…同時に反対側から手が伸びてきて、同じ本に触れるときには、その手とも触れ合っていて。
少女漫画か、と頭の片隅でぼやきながらも謝ろうと手の主の方を向いた。
「あっ、あ、あの、ほ、ほんますんません、」
「え。…あ、いえ。」
目の前にあったのは澄み切った翡翠石の様に甘やかな瞳。目尻は少しだけ跳ねていたが、眉尻はきゅっと下げられている。前髪はセンター分けにされ、後ろで小さく括られていた。
真っ白なサマーニットを身につけた彼は、冷たそうな容姿に反して、吃音気味で謝ってみせた。
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。ﾏﾙ(プロフ) - 星空さん» コメントありがとうございます◎わ〜とてもうれしいです！たくさんきゅんを摂取していってくださいね！ゆっくりにはなりますが、更新の方頑張りますので、ゆるっと応援お願いします。 (2020年8月20日 6時) (
レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - もうめっちゃ心臓がキュンってします……！！好きですありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))私もこんな青春したい(´；ω；｀)この小説でドキドキ摂取してます(？)これからも無理せずに更新頑張ってください！応援してます！ (2020年8月19日 3時) (レス) id: df42e0e9d5 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - デデドン！さん» コメントありがとうございます◎ゆるゆるになりますがこれからもがんばります…！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - トドルゴンさん» コメントありがとうございます◎ほんとうですかうれしいです〜！(T . T)きっと心臓きゅって掴んだまま離しません！どうか引き続きよろしくお願いします。 (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
デデドン！ - めちゃくちゃ文が綺麗で好きです、、これからも頑張ってください！ちゅっ！！ (2020年8月13日 21時) (レス) id: 2c8648c87a (このIDを非表示/違反報告)
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