35.真剣なその顔は ページ35
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今日も私の家のマンションの下には週刊誌の記者がいっぱい。
それもそのはず。
私の事務所からはまだ正式なコメントを出していない。
「今回の件は、熱愛発覚ならまだしも結婚となるとね。しばらくコメントは控えて否定も肯定も無しで。」
と社長に言われた。
だから、どこの雑誌も一番に私に直撃取材したい気持ちでいっぱいみたい。
それなのに、もう一人の噂の張本人は朝から私の家でくつろいでるし。
宿舎にも多くの取材陣が来てるってジミンから連絡があって、弟をよろしくねとカトクが届いていた。
よろしくねって言われても……。
家まで迎えに来たマネオンニからは
今日のクリスマススペシャルの歌番組では2人とも接触は控えてほしい、と言われた。
ジョングクくんにも釘をさすかのように。
「了解です。」
JK「分かりました。」
一度事務所に寄るから、と言った彼を見送って、私もマネオンニと会場へ向かった。
リハーサルは時間通り行われて、無事ステージ確認が終わって控え室へ移動する。
そんな時、入れ違いで現れたBTSの彼ら。
まだ距離は遠くて、思わず彼らの顔を見るのが怖くて気付かれる前に来た道を引き返そうとしたのに
テヒョンに見つかって名前を呼ばれる。
TH「Aー!」
それでも気付かないフリをして、止まらずに歩けば、テヒョンが走って追いかけてくる。
TH「Aってば。」
「アー、ヤー、テヒョン。メリークリスマス?」
TH「なんでカタコトになってんの?」
「…それは、なんか合わせる顔ないっていうか、なんていうか。」
いつもはチャラけてるテヒョンの顔は真顔で、普段と少し違く見えた。
TH「ねぇ、今日終わって時間ある?話したいんだけど。」
「あー、終わったらジョングクくんが家に来る予定だから、どうだろ。」
TH「……ちょっとだけでいいから。」
真剣な顔で言うテヒョンに無理なんて言えなくて。
「分かった。とりあえずリハーサル行って?みんな心配するよ?」
TH「うん。じゃあ、また後でね。」
そう言って名残惜しそうに、何か言いたげに去っていった。
テヒョン、心配してくれてるんだろうな。
ごめんね、心の中で謝った。
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チャンユ(プロフ) - shoko0619さん» ありがとうございます。続きも駄文になりそうですが更新していきますので、よろしくお願いします。 (2020年12月25日 13時) (レス) id: df90284621 (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - キャー!続き気になります。更新はする予定ですか? (2020年12月24日 20時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:uz | 作成日時:2020年12月17日 11時