大切な人 2 ページ42
二人で夜通し泣いた後、
私は数日静養する事になった。
_玲於からは、翌日に電話が入った。
「ゴメンな昨日、リハ長引いてさ。
…何?もう俺が恋しいって?」
『うわぁ、自信過剰…
まぁでも…そうかもね?』
「やべ。何その素直。帰ろかな。ふふ。」
『…ハイハイ、気持ちだけ受け取りますね。』
甘い声が耳から体中に拡がる。
それが嬉しくて、切ない。
…会いたいよ。
玲於は初日を迎えて気合い十分…
私は精一杯のエールを送った。
前夜の事は言わなかった。
騒ぎが大きくなる事も避けたかった。
内々に両親は凄い剣幕で彼らの会社に抗議し、
東さんとケンゴさんには厳しい処分が下った。
勿論、LDH側にも情報は伝わる。
直々に謝りに来てくださったHIROさんに
私は強く、お願いをした。
『GENERATIONSには漏らさないでください…』
だから、愛ちゃんにも固く口止めした。
.
.
『お母さん、いい?』
母『……ん。』
.
.
_私の大切な人。
_守りきるよ。
.
.
ツアー、Web番組、映画、…etc.
たまに帰宅する玲於は疲れていたけど、
とても生き生きしていた。
素敵だった。
私は玲於の全てを包み込む。
「大学は?順調?」
『うん!私、優秀だから!』
「はっ。自分でゆーなっつーの!」
『ライブも順調?』
「あたりめーだろ。誰だと思ってんだ。
…Aは?やっぱり来れない?」
『ごめんね、…スケジュール合わなくて。』
「…急に来れるようになっても席取るからさ。
出来るだけ頑張って来て欲しい。
俺、Aの事思って踊ってる曲あるし…」
『えっ?本当?…嬉しい。どれ?』
「バカ、秘密。」
会える時は精一杯優しい時間を過ごす。
「…あれ?珍しい、太ったでしょ?」
『…しっつれーだなぁ。女子に言っちゃダメ!』
「いーよ、いーよ、細過ぎだったもん。
俺は好みだけど。…これはこれで…ふふ。」
『…っあ!…もぉ、えっち!…っあ…』
「ほら、やり貯めしないと…
また明日からしばらく帰れないもん。」
『…も、バカ…』
「しーっ…」
全ての時間がかけがえのない時間だから。
『いってらっしゃい!』
「いってきます!」
『おかえりなさい!』
「ただいま!」
『会いたかったよ。』
「俺も。」
『大好きだよ。』
「俺も。」
全部全部、覚えていてね。
.
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しをちゃ(プロフ) - まぁさんおはようございます!また読ませていただけるのかな?と思ってます! (2021年10月25日 4時) (レス) @page49 id: dc85e84606 (このIDを非表示/違反報告)
しをちゃ(プロフ) - まぁさんお元気ですか??? (2018年12月5日 13時) (レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
しをちゃ(プロフ) - まぁさんこんにちわ!やっぱり何度読ませて頂いても泣ける。゚(゚´Д`゚)゚。本当に好きです! (2018年4月6日 16時) (レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
しをちゃ(プロフ) - この終わり方私も好きです、ナケチャイマスケド(><)名古屋ドーム私も行きますよ!楽しみましょう!続き楽しみにしてます (2018年4月4日 13時) (レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - まなさん» こんにちは!"カオル"は主人公の芸名です。私としては、主人公は本名非公開で芸能活動してた設定でお話を進めています。なのでずっとカオル呼びの登場人物もいます。お返事がズレていたら、ごめんなさい。 (2018年4月3日 1時) (レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まぁ | 作成日時:2018年1月11日 22時