検索窓
今日:5 hit、昨日:21 hit、合計:207,773 hit

きっかけ 2 ページ12

愛ちゃんは、ほんの少し

寂しそうに見えた。


だけどすぐに顔を上げて悪戯っ子ぽく笑う。



愛『でも、玲於は、付け加えてたよ。』


『付け加え?』


愛『そ。同級生、
女友達、後、なーんだ?』



私の頭に浮かぶのは、たった一言。



『…"トクベツ、な…トモダチ"?』



愛『トクベツな…? 何?やだ、ヤラしい響き…
ブッブー!! 違いまーす!
…それを言った後、玲於、
Aが居ない事に気付いてさ、
焦って探しに行ったんだよ。』



…違うんだ…。少し、ホッとする。


『…全然、分からない…。』


愛『私には、今出来る、精一杯の
愛の告白に聞こえたよ。…いい言葉だった。
みんなにもね、だから手出し禁止って、
念押ししてたよ。』


『……。』


あの玲於が…、皆さんの前で…。

湧き上がる嬉しさは頬を緩める。



隼「…それ、俺の大事な女の子ってやつの事?
思わず拍手したよ、僕。」


『あ、隼くん!』


愛『…おう!同級生の男友達の小森君!』


隼「……何か、トゲがあるなぁ。」


ドリンクを取りに来たらしい隼くんは、

苦笑いで愛ちゃんと私の間に立った。



愛『…そ。Aは、玲於の、
"大事な女の子"、なんだって。
いいね〜、A、良かったね…。』



『…うん。』


素直に嬉しかった。

私の髪を撫でながら、愛ちゃんも優しく笑う。



隼「…今日、二人に貰ったきっかけ、
ちゃんとモノにしようか、愛さん。」


愛『…へ?』



愛ちゃんを優しく、でも厳しい目で見ながら

隼くんが私の肩をつついて合図をした。



『…?どうしたの?』


緩む頬を抑えながら隼くんに向き直る。



隼くんはスッと愛ちゃんの手を握った。


焦ってじたばたする愛ちゃんに呆れながら、

真剣な顔で話し始める。



隼「…あのね、Aちゃん。
僕の頼み、聞いてくれる?」




隼くんから勉強以外の頼みなんて初めて。

私は張り切って姿勢を正した。

きっかけ 3→←きっかけ 1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (229 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
885人がお気に入り
設定タグ:佐野玲於 , GENERATIONS , 恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

しをちゃ(プロフ) - まぁさんおはようございます!また読ませていただけるのかな?と思ってます! (2021年10月25日 4時) (レス) @page49 id: dc85e84606 (このIDを非表示/違反報告)
しをちゃ(プロフ) - まぁさんお元気ですか??? (2018年12月5日 13時) (レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
しをちゃ(プロフ) - まぁさんこんにちわ!やっぱり何度読ませて頂いても泣ける。゚(゚´Д`゚)゚。本当に好きです! (2018年4月6日 16時) (レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
しをちゃ(プロフ) - この終わり方私も好きです、ナケチャイマスケド(><)名古屋ドーム私も行きますよ!楽しみましょう!続き楽しみにしてます (2018年4月4日 13時) (レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - まなさん» こんにちは!"カオル"は主人公の芸名です。私としては、主人公は本名非公開で芸能活動してた設定でお話を進めています。なのでずっとカオル呼びの登場人物もいます。お返事がズレていたら、ごめんなさい。 (2018年4月3日 1時) (レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まぁ | 作成日時:2018年1月11日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。