歌い手系カフェ店員と声優さん 2nd (ページ49)

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95杯ラストオーダーページ49

いやいや

今のは反則でしょ

イエローカードじゃ留まらずにレッドカードだよ

脈アリじゃん

もうちょっと押せばいいのかな？？

「寝た？」

『寝てます』

「ほんとに？」

『寝てます！』

「俺誰と喋ってんの？」

『………』

「ねぇ！」

『寝言です

さっきのも全部、忘れてください』

「忘れられるわけ無いじゃん」

『……』

無視された

布団の隙間からチラッと見える耳が真っ赤なのは見ないふりしてあげる

俺も、もう一眠りするかそう思ったときにはすでに寝てた

大寝坊

隣にAはいないけどリビングからいい匂いがしてくる

匂いで俺の胃が刺激されたのか急激にお腹が空いてきた

寝室からリビングに向かうと

『おそようございます！』

「おそよう」

Aがいた

『朝、昼兼用ごはんどうぞ！』

鮭の塩焼きに大根おろし、卵焼きにほうれん草のおひたしとたくあん。

The•和食

二日酔いにはありがたい

「家にこんな材料あった？」

『スマホで検索したら近くに24時間スーパーあったので！そこに行ってきました
コンビニもスーパーも近くにあって私の近く無いんですよ～』

「一緒に住も？」

『またまた』

「本気」

『どうしたんですか？やけに積極的ですね？』

Aのせいだ

「ここ最近ずっと新人がAのこと見てた」

『得体の知れない女ですもの』

「そうじゃないAを女としてみてた

絶対に狙ってる顔だった。おれ、嫌だ」

子どもっぽいって思われたかな
付き合ってもないのに気持ち悪いかな

「付き合ってるわけじゃないのにゴメン、嫉妬とか、ダサイし気持ち悪いよね忘れﾌﾞｪｯ」

忘れて

そう言い切ろうとしたら何故か顔が真っ赤のAに

頬をムギュッと押しつぶされて

タコみたいな口になってる

『嫉妬はダサイくないです、気持ち悪くないです

拓也さんに告白されて、迷って、意識しないようにしてるのにドキドキするし私のそんな気は知らずにグイグイくるし』

お、おう

「つまり？」

『私も好きです
拓也さんのこと、でも、待ってください。』

「え？」

『怖いんです

母と父みたいに大好きな人に置いて行かれるのは』

「俺は置いていったりしないよ」

『その言葉信じますよ？』

「嘘ついたら針千本飲むわ」

『針用意しておきますね』

「俺が嘘つく前提なのね」

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3年後に結婚し双子ちゃんが生まれたらしい

それはまた別のお話

機会があれば