君と繋いだ手の先へ part2【イナイレ】 (ページ20)

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セイン達と和解し、私達は春奈ちゃんを救出しに向かった鬼道君達を追い掛ける事に。
デモンズゲートと呼ばれる魔界に到着すれば、鬼道君達が既に勝利した後だったのか、春奈ちゃんは救い出されていた。

「A先輩！」
「春奈ちゃん！無事で良かった…！」
「はい、先輩もご無事で何よりです！」

彼女は目に涙を溜めて心配してくれた。
私達はお互いの無事を確かめ合うように抱きしめ合う。
こうしてまた会えて本当に…本当に、良かった。

両チーム合流を果たし、後は帰るだけ…のはずだった。
突如としてダークエンジェルという、天空の使徒と魔界軍団Zの融合チームと試合をする事になってしまう。
天空の使徒戦で見た時よりも遥かにパワーアップしている彼らを前に、ただ息を呑むことしか出来ない。

絶望的な戦況の中、それぞれの諦めない強い思いが勝利へと繋がっていった。

元に戻ったセインと再び和解した後、私達は地上へと戻ってきた。
今回協力してくれたマークやフィディオ達を見送るため、バス停の前まで歩いて行く。

「ねえ、本当に手当しなくて大丈夫？」

隣を歩くマークとディラン君を心配して聞いてみる。
セインのヘブンドライブを打ち返した二人の足が未だに気がかりで仕方ない。

「あの試合直後は確かに響いていたが…今は本当にもう平気だ」
「Meもこの通りピンピンしてるさ！それにしても、愛の力は偉大だね〜！」

ディラン君がヒューヒューとマークの肩に腕を回す。
マークは少し照れ臭そうにしていたけれど、フッと笑って私の顔を見た。

「Aが俺以外の花嫁になるなんて…そんなの、許せる訳ないからな」
「えっ…」

私の目が驚きで見開かれるのと同時に、顔にも熱が集まっていくのは無理もなく。
今の言葉はつまり…そうとしか捉えられない。

「ワオ！プロポーズとはビッグサプライズだ！！」
「あ…え、マーク…？」

半分放心状態の私の手を彼はクスクスと笑いながら握ってきた。

「ちゃんとした言葉は…まだ先だけどな。今から予約しておくから、準備しておいてくれよ？」

マークは握った私の手を口元に持っていくと、薬指の辺りに優しくキスを落とす。
これで完全にノックアウトを食らってしまった。
こんなの、好きな人に言われて首を縦に振らない人がいるのだろうか。
私には無理だから、真っ赤になった顔を少しでも隠すのも兼ねて頷いたけれども。

数年後…最愛の人との誓いの証が、左手薬指に輝いているのを夢見て。