今度は私が ページ26
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『……………………はぁ、』
翔ちゃんが出て行ってすぐに、大きな溜息をついてしまった。
勿論この溜息は、翔ちゃんに対する物じゃない。
溜息の原因は、引き出しの中にある大量の手紙だ。
『………準備、しよっと』
前に、翔ちゃんが私の為に家を出ていた時
スタイリストの人から嫌がらせを受けていた。
今回のこの手紙も、きっとその人なんだと思う。
家のポストの管理は
寮の時はお兄ちゃんがしてくれていたけど、
二人で住むようになってからは私がしていた。
この手紙に気づいたのは、二ヶ月前ほど。
丁度、翔ちゃんが家に戻ってきてくれた時と重なる。
翔ちゃんからは、もうそのスタイリストの人は
LDHから離れる事になったから大丈夫、って聞いてる。
でも、こうして手紙がこの家に届いていると言う事は
まだその人は翔ちゃんの事が好きなんだろう。
でも、その人って決まったわけじゃないから安心できない。
だからこそ、今度は私が翔ちゃんを守るんだ。
『…よしっ。こんなもんかなぁ』
最低限の荷物をキャリーケースにまとめて、
そのまま外へ出掛けた。
翔ちゃんが居ないこの五日間しかないと思った。
この二ヶ月間何も起こらなかったから良かったけど、
いつかは何か起こると思うから、その前に。
ごめんね、翔ちゃん。
何も言わずに出て行ってごめん。
でも、これが最善だと思うから。
お揃いのキーケースから、合鍵を外して
お揃いの指輪と一緒に机に置いて出て行った。
無機質な扉の閉まる音が廊下に虚しく響いたのと
同時に、私達の関係が終わりを迎えた。
・
『ごめんね沙羅、こんな年末に付き合わせちゃって』
沙「どうせバイトも入ってなかったし気にしないで」
『ふふ、ありがとう』
沙「……本当に良かったの？」
『ふふ、うん。前は翔ちゃんが私を守ってくれてたから、今度は私の番！私が隣に居ることで、また怖い思いさせたくないもん』
沙「………そっか。Aが決めた事だし見守っといてあげるよ」
『ありがとうね、本当に。今度青森に遊びに来てね！寒いけど良い所いっぱいあるから！』
沙「うん。来月くらいに遊びに行こうかな」
『待ってる！じゃあ、またね！行ってきます！』
沙「うん、また。気をつけるんだよ〜」
サヨナラ、翔ちゃん。
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まぁむ(プロフ) - わーさん» 素敵なコメントありがとうございます！更新遅くて申し訳ないです（ ; ; ）これからの二人の未来を見守っていてください♡ (2021年11月1日 15時) (
レス) id: c6d2895284 (このIDを非表示/違反報告)
わー - 心がギュッとなります。しょうご君と主ちゃんが幸せになりますように。💖更新楽しみに待っています！ (2021年10月29日 9時) (レス) @page18 id: 7104af556d (このIDを非表示/違反報告)
ユウコ(プロフ) - 最高。無理しない程度に頑張ってください。できるのを楽しみに待ってます。読んでって笑う。続きが気になります。 (2021年9月5日 22時) (レス) id: a2651f21f1 (このIDを非表示/違反報告)
まぁむ(プロフ) - ユウコさん» 素敵なコメントありがとうございます。これからも頑張ります！ (2021年9月5日 12時) (レス) id: b7e42ff26d (このIDを非表示/違反報告)
ユウコ(プロフ) - 読むの待ってます。できるのを楽しみに待ってます。最高すぎて、ハマってます。 (2021年8月29日 18時) (レス) id: a2651f21f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぁむ | 作成日時：2021年8月28日 10時
