この世で一番 ページ18
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翔吾side
昨日は変な時間に寝てしまったから
明け方、三時頃に目が覚めた。
隣にはまだ、スヤスヤと眠っている
俺の愛しい彼女が居て
手探りに俺を探しているように
腕を動かしていたから、
俺からAをもう一度抱き締めた。
そしたら、満足したように
ふにゃりと微笑むから
堪らなくなって啄むようにキスをした。
何度も、何度も短いキスをして
Aという愛しい存在を忘れないように。
俺にとって一番大切な存在を、
もう悲しませないように。
そうやって何度もキスをしていると、
俺の頬に小さな手が重ねられた。
そのまま、サラ、と撫でられたから
離れたAの指先を見た時に、
初めて自分が泣いている事に気づいた。
指先からAに目線を落とした時、
今しかないと思った。
このタイミングを逃したら、
もうずっと言えない気がしたんだ。
口を閉じた俺を見て、
不思議そうな顔をしたそんなAが
この世で一番、大切なんだ。
『…翔ちゃん？どうし、「別れよう」…ぇ、？』
翔「別れよう、A。」
『まってよ翔ちゃん、何言って、』
翔「俺じゃAを悲しませちゃうから。…俺と居たら、この先もずっと、今回みたいな事が、あるから、っ守れへんから、〜っきっと俺じゃ、幸せにできひん、」
『…なによ、それ。〜っふざけないで、』
そう言って、ガバッと起き上がって
今度は俺の上にAが乗り上げてきた。
さっきまで不思議そうな顔をしていたのに
今はもう怒ったような、そんな顔をして
俺の事をじっと見つめている。
…そうやって、コロコロと表情が変わる
Aが他の何よりも好きなんや。
上から、ポタリと涙が零れ落ちるまで
Aが泣いている事に気づかなかった俺は
どれだけ鈍感なんだろうと痛感する。
…ああ、またAの事、悲しませちゃったなぁ。
『私はっ、翔ちゃんと居て悲しい事なんて無いよ、！』
『幸せじゃないなんて事も思った事ないし、』
『っそもそも、私の幸せの度合いを翔ちゃんが決めないでよ、』
『私は、翔ちゃんが良いの！翔ちゃんじゃなきゃダメなんだよ！』
言葉を詰まらせながら、
そうやって一生懸命言葉を紡いでくれた。
そこには何一つ嘘はなくて、
考えて、言葉を選んで、伝えてくれた。
いつの間にか俺より泣いていて、
…こんな俺のために泣いて、怒ってくれたAを見て
気づけば俺は、もう一度Aにキスをしていた。
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まぁむ(プロフ) - わーさん» 素敵なコメントありがとうございます！更新遅くて申し訳ないです（ ; ; ）これからの二人の未来を見守っていてください♡ (2021年11月1日 15時) (
レス) id: c6d2895284 (このIDを非表示/違反報告)
わー - 心がギュッとなります。しょうご君と主ちゃんが幸せになりますように。💖更新楽しみに待っています！ (2021年10月29日 9時) (レス) @page18 id: 7104af556d (このIDを非表示/違反報告)
ユウコ(プロフ) - 最高。無理しない程度に頑張ってください。できるのを楽しみに待ってます。読んでって笑う。続きが気になります。 (2021年9月5日 22時) (レス) id: a2651f21f1 (このIDを非表示/違反報告)
まぁむ(プロフ) - ユウコさん» 素敵なコメントありがとうございます。これからも頑張ります！ (2021年9月5日 12時) (レス) id: b7e42ff26d (このIDを非表示/違反報告)
ユウコ(プロフ) - 読むの待ってます。できるのを楽しみに待ってます。最高すぎて、ハマってます。 (2021年8月29日 18時) (レス) id: a2651f21f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぁむ | 作成日時：2021年8月28日 10時
