コイワズライ ２

そこまでして ページ12

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陣side





翔平から電話がかかってきた時、
また遅刻したんか？なんて思ってた俺がアホやった。

いつもの元気良さは変わらんかったけど、
内容は想像とはかけ離れてて。
まさかほんまにマネージャーの一人がしてたなんて。

運転してるマネージャーに
もうちょい急いで行けますかと一声かけて
違反にならへんスピードでスタジオまで向かってもらった。


俺が楽屋の前に着いた時、
丁度リキヤさんも一緒だったから
翔平から聞いた事をそのまま伝えた。
そしたらリキヤさんは樹から電話もらってたみたいで
急がなきゃね、といつもの優しい表情で言った。




陣「おはよう。陸さん、マネージャーさんは？」


陸「こっちに居るよ。早く話そう。」


Ｌ「待って、その前に。翔吾は？どこに居るの？」


山「さっき一人にさせてくれって出て行きました。でも心配なんで、健太と壱馬が探しに行ってます。」


Ｌ「そっか。じゃあ山彰も一緒にこっちに居てくれる？」


陣「…ほな、話そか。まず、翔吾にメール送ってたのは山崎さん？」




俺とリキヤさんを中心にして、
山崎さんに出来るだけ優しく問い掛けた。
部屋に入った時から、山崎さんは
何かに怯えてる様子やったから
俺の予想やけど、西さんにやらされてたんやろうなって。

リキヤさんも陸さんも山彰も、
それを分かってるから誰も強くは言わない。
普段から人の事をよく観察してる3人だからこそ。


そのまま山崎さんの話を聞いてると
俺らの思ってた通り、西さんに脅されてたらしい。
山崎さんが付き合ってる人の写真を撮られて
「私に協力して」と、ただ一言言われたらしい。

泣きながら、本当にすいませんでしたと謝られた。
俺らからしたら、余計に西さんへの怒りが強まるばかりで
山崎さんに西さんの連絡先を教えて欲しいと聞いた。

そしたら、その日以来直接会った事はない、って
家に帰るといつもポストに手紙が入ってた、って。




陸「…許せない、山崎さんまで使って、…」


山「チッ、…」


Ｌ「コラコラ、笑 山崎さん、話してくれてありがとうございます。怖かったですよね、勇気を出して話してくれてありがとうございます」


陣「後はこっちが何とかしますから、これからも僕らのマネージャー受け持ってくれますか？」


「っ勿論です、！」


陣「良かった。じゃあ、今まで取った事のある翔吾の物とか、今ありますか？」




俺らがこうしている間に、
あんなことが起きてるなんて
誰も想像してなかった。





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