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てっきりホテルに連れて行かれるのだと思っていたから、
タクシーに乗って俊哉くんの家に着いたときはちょっとビックリした。
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綺麗なマンションの7階。
部屋に入ると思っていたより綺麗にしてるんだな〜って。
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「なんか飲む?」
緊張で恐らくガッチガチの私に向かって
柔らかく、だけどちょっと照れたように笑う彼が愛しくて見つめた瞳を
逃すことなく俊哉くんは見つけてくれる。
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「...飲まない」
「っふ。じゃあなにしようかね?」
意地悪に含み笑いを浮かべる俊哉くん。
そんな表情もするんだ...ってまたドキドキして
ゆっくりと手を引かれて寝室まで導かれた。
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「俊哉、くん」
「ん?」
「私、ね…」
"初めてです"
言いたい言葉を飲み込んだ。
処 女なんてドン引きされるに決まってる。
黙って俯くと大きな手が私の頭の上に乗った。
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「...優しくする。」
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全てをわかったような目で私を見つめると
本当に優しく微笑んでくれるから。
思わずギュッと抱きついた。
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そのままベッドの端に座らされて
さっきまで柔らかく微笑んでた俊哉くんの表情が、途端に妖艶なまでに色っぽく変わると
離れた距離が縮まる。
心臓が痛いほど高鳴って
俊哉くんの男らしいその指先が私の頬の形を確かめるようにゆっくりとなぞった。
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「Aちゃん、」
甘い声に誘われるように下げた視線をゆっくり上げる
「怖がんないで...?」
柔らかい声が静かな部屋に響くと
柔らかく綺麗な唇が、あやすように私の唇に触れた。
小さなキスが繰り返される度に
俊哉くんへの好きがどうしようもなく溢れ出す。
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撫でるように触れられた頬から流れるように
私の髪の間に彼の指先が絡むように入り込む
悪戯に耳の後ろを妖しくなぞられ、ゾクゾクが溢れ出す。
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「平気?」
優しく囁く彼は私の下唇に口づけて
小さな隙間に舌先を滑り込ませた。
大人のキスを俊哉くんと交わしたのも今夜が初めて。
私の口の中をいっぱいにするそのキスに息が上がる。
舌の裏側から掬い上げるように絡めとられると逃場が無いように彼の舌が這う
私の両頬を包む彼の手が私の顔をあげると
キスがよりいっそう深いものへとかわった。
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作者名:コツメ | 作成日時:2019年6月10日 22時