繋いだ手10

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あなたside


そこからまた詳しい説明を聞いていく。


場所は少し離れているものの、会社まで高速を使って15〜20分。


最寄り駅は歩いて10分ほど。


もちろん車通勤可、交通費も出る。


住宅の近くには生活に必要なショッピングモール、スーパー、公共機関、あとは昔ながらの商店街があり、広めの公園、幼稚園、学校もあって子供を育てる環境としても申し分ない。


モニターといえど、家賃は払わなくちゃいけないにしても、今住んでいるマンションとさほど金額に差がなく、どちらかというとその値段で一軒家を借りれるところなんて、そうそうない。


浦「ここまでで何か質問ある？」


末「モニターってことは、何かしないといけない
　 んすか？」


浦「それなんだけど、月に1回報告書をまとめて出
　 してもらうだけ。
　 内容はその時々にみんなでやった事とか、
　 協力したこと。
　 メリット、デメリット、といったところ
　 かな？」


西「そんな事でいいの？」


浦「簡単でしょ？
　 どう？モニターやってみない？
　 別に断ってくれても構わないけど、悪い話
　 じゃないだろ？」


確かに、条件としては申し分ない。


というか、こんないい話はない。


それに断る理由なんかなく、願ってもみない話。


末「俺、嫁さんに電話してきていいすか？」


浦「うん、いいよ。」


末吉さんが電話する為に席を外している間、


あ「なんか、夢みたい…。」


真「ほんまやな。」


実「ちょうどこないだ話してたとこだもんね。」


西「まさか部長達、俺らの話盗聴してたとかじゃ
　 ねーよな…。」


日「あの人達ならやりかねない、」


ほんとに、盗聴してたんじゃないかというようなこのタイミング。


千「もちろんみなさん、どうするかは決まって
　 ますよね？」


千晃ちゃんの問いに、みんな首を縦に振った。


あとは、末吉さん次第。


すると、電話を終えた末吉さんが戻ってきて、
満面の笑みを浮かべると、顔の横でオッケーマークを作る。


浦「で、どうする？」


もちろん返事は


みんな「よろしくお願いします。」


江「よし、なら決まりな。
　 浦田、どうする？一度現地見に行かすか？」


浦「そうだな、一応内装の写真もあるけど、
　 実際に見たほうがいいだろうし。
　 みんなもそのほうがいいよね？」


初めは何を言われるのか怖かったものの、話は意外なもので、モニター話に喜ぶみんな。


そして後日みんなで現地へ見に行くことが決まった。

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