繋いだ手10

アイドルな輝くん ページ36

西島side


輝「Aちゃ、あい！」


あ「ん、おいしい〜ありがとう。」


真「輝、俺には？」


輝「あい！」


真「ん、うまい！」


あ「輝くんも、あーん。」


にこにこ、デレデレしてる真司郎とAちゃん。


何してるかというと、ポテトの食べさせあい。


千「見てるだけで癒やされる〜可愛い。」


美「輝、すっごいご機嫌だね。
　 今イヤイヤ期に入ってて、人見知りも出始め
　 てるのに、凄い懐いちゃってる。」


末「あれ懐いてるってより、餌付けじゃねー
　 の？輝があの2人餌付けてるように見える笑」


息子を取られて悔しがってるのかと思いきや、そんな様子をこれまた嬉しそうに笑いながら見てる2人。


日「いいなー俺もしてほしい、おいでー。」


千「あーだっちゃんずるい、私もー！」


もうなんか、みんなのアイドルみたいになってる輝くんは、手にポテトを持って、今度は日高さん、千晃ちゃんにポテトをあげてる。


なにこの可愛い子…末吉さんそっくりだけど。


すると、またポテトを手に持った輝くんは、今度は俺と実彩子のところに来てくれた。


実「私にもくれるの？」


輝「あい！」


実「ありがとう〜もうほんっと可愛い！」


すると、今度は俺のとこに。


輝「あい！」


真「輝、西島にはやらんでええで。」


西「なんでだよ！」


なんてやり取りしながらも、俺にもポテトをくれて、その可愛さに頬がゆるゆる。


それはみんなも同じみたいで、輝くんを優しい眼差しで見つめてる。


結婚式ですっかり俺達に懐いた輝くんは、今與の膝に座ってご機嫌な様子。


みんなに笑顔を振りまいてくれる輝くんだけど、中でも1番懐いてるのがAちゃんと、なんでか與。


Aちゃんはわかるけどさ、なんで俺じゃなくて與なんだよ。


と、少しだけジェラシーを感じてしまう。


実「あんたたち、親子みたい笑」


あ「そうかな？」


美「今日もね、Aちゃんも一緒だよって話したら、凄い喜んでたの輝。」


あ「ほんとですか？
　 もうほんとに可愛い輝くん。
　 連れて帰りたい！」


真「ほな連れて帰ろ、ええよな？」


末「いーーーわけねーだろ！俺が寂しいわ！」


そんなやり取りにみんなで笑いあった。


俺と実彩子の子供も生まれてきたら、こんなふうにみんなに可愛がられるようになるのかな、なんて思いながら、アイドルのような輝くんを眺めていた。

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