ベタ ページ18
真司郎side
あ「んー、気持ちいい!」
水面に反射する眩しい太陽の陽射し。
静かな波音。
爽やかな潮風に、Aの長い髪がなびいている。
明日、日本に帰国する俺達は、午前中街中を散策してみんなへのお土産などを買い、軽くランチをとってから最後に海にやってきた。
真「気持ちええなぁ。」
サングラスをかけたまま、空を見上げて大きく息を吸い込んだ。
ここは、俺がこの旅行で最後に連れてきたかった場所。
俺の思い出の海で、どうしてもAと来たかったところ。
眩しい太陽の陽射しを浴びながら、懐かしい光景と思いに浸って目を細めていると、パッと取られたサングラス。
真「うわ、まぶし!」
隣のAが、いたずらな笑顔をして、俺のサングラスを掛けている。
あ「ふふっ、」
真「何すんねん、眩しいやん。」
あ「もーらった!」
そう言い、駆け出す。
真「こら、返せ!」
あ「いやや笑」
下手くそな関西弁を言いながら、逃げていくAを追いかける。
真「捕まえた!」
あ「捕まっちゃった。」
Aの無邪気な笑顔に、俺も自然と笑顔を向けた。
あ「ね、せっかくだから足だけでも入ろ?」
言いながら、サンダルを脱いで裸足になるAは、子供みたい。
真「んー、」
なんとなく渋る俺。
あ「ほら、早く早く!」
真「しゃあないなぁ、」
とか言いながらも、さっと靴を脱いで裾を捲り上げた。
裸足になった俺達は、手を繋いで波打ち際に近寄っていく。
あ「冷たい!けど気持ちいいね!」
真「ほんまやなー、」
足を海に浸けていると、寄せては返る波に、2人で後ずさっては大きな声を上げた。
あ「きゃ、ぬれちゃうってば!」
真「はは、ぬれへんって笑」
Aを後ろから抱き上げて波の中に入っていったり、反対に後ろからAに押されたり。
日本なら、きっとこんなベタな事せえへんけど。
今のこの開放的な空気と雰囲気に、人の目も気にせず2人で子供のようにはしゃぎあった。
ひとしきり大きな声を上げて、笑いあったあとは、波打ち際を手を繋いで歩きだす。
しばらくすると、夕焼け空に変わりさっきまで蒼かった海も、オレンジ色に染まり始めて。
あ「綺麗な夕日、」
沈み始めた夕日に立ち止まり、Aが呟く。
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まい(プロフ) - まりぃさん» そうなんですね!!これから読むのがとても楽しみです♪♪ありがとうございます!!乗り越えましょう!頑張りましょう!!*^^* (2020年4月14日 19時) (レス) id: 633c1755c2 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - まいさん» こちらこそ数ある作品の中から私の作品に出会って下さりありがとうございます(^_^)完結はしましたが番外編を少しずつ書いていますのでよければそちらもお楽しみ下さいね!まいさんもお体お大事にし、なんとかこの状況を一緒に乗り越えましょう! (2020年4月14日 18時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - まりぃさん» 大変な時にこんな素敵な作品に出会えて本当に嬉しくて感謝しかありません。ありがとうございます!!まりぃさんもお体に気をつけてお過ごしください。本当にありがとうございます!! (2020年4月14日 13時) (レス) id: 633c1755c2 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - まいさん» とても嬉しいですありがとうございます!もう完結してしまいましたがこうして温かいお言葉を頂き本当に嬉しいです。長い物語読んで下さって感謝しかありません。今大変な時ですが少しでも日々の癒やしになっていれば幸いです(^_^)これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月14日 11時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 最近、今更ですが、AAAにハマって読ませていただいています。登場人物全員が優しくて真っ直ぐで温かい世界観が大好きです。夢小説を読んでいて感動して涙したのは初めてです。主人公を見ていると自分も頑張ろうと思えます!癒しと元気、勇気をありがとうございます!! (2020年4月14日 0時) (レス) id: 633c1755c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりぃ | 作成日時:2018年10月22日 18時