繋いだ手10

どう思ってるか気になる ページ16

真司郎side


花「結婚式の写真見せてくださいよー、」


真「なんで見せなあかんねん、」


想太はこっちにおったから、メッセージで報告したのみで、実際の式には出てない。


花「いいじゃないすか！」


両手を合わせて顔の前でお願いしてくる。


あ「真司郎、見せてあげたら？」


ほんまはあんまり見せたくないけど、Aに言われたらしゃーない。


机の上に置いていたスマホを取ると、写真を出して、想太に手渡した。


花「うわ、Aさんめっちゃ綺麗！」


あ「ありがとう///」


想太に見せたのは、挙式の時の2人の写真で、皆が撮ってたものを送ってもらったりしたやつ。


想太は写真を見ながら、ずっと【綺麗やなー】とか【可愛いわー】とか呟いとる。


真「はい終わりな、返してや。」


しばらくして想太の手からスマホを取り上げる。


花「ちょっと何するんすか！もっと見たい！」


真「もうあかん、もう充分見たやろ。
　 もう見せへん。」


花「うわー、なんすかそれ。
　 ずっと思ってたけど、與さんてめっちゃ独占
　 欲強くない？！」


真「みんなに散々言われたわ、もう耳にタコや」


今まで事あるごとに散々言われてきたから、もう言われる事に慣れてしまった。


それに、俺の独占欲は今に始まったことじゃないし。


なんて思っとったら、話は思わぬ方向に向きだす。


花「Aさん、與さんの独占欲嫌じゃないんですか？」


真「お前、いきなり何言うねん、」


花「聞くくらいいいじゃないすか、」


あ「私？嫌じゃないよ？」


想太が聞いた事に、にこにこしながら答えたA。


花「こんなんやから、めっちゃやきもちとかやく
　 でしょ？」


あ「んー、」


そういや、Aはそのへんどう思っとるんやろう。


いっつも俺がやきもちもやいたとき、嫌そうな顔はせず逆に嬉しそうな顔したり。


…ちょっと聞いてみたいかも。


花「鬱陶しくない？」


あ「そんな事思わないよ笑
　 逆に、やかれなくなったほうが不安になっち
　 ゃうかも…。」


花「どういう事すか？」


あ「もう私の事好きじゃないのかなって。
　 私はやきもちやかれるのも、愛情表現だと思
　 ってるから。」

好きだから→←その時

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