イヤホンは知っている 【探偵チームｋｚ事件ノート】

はじめましてからの〜　彩side ページ20

遥「はじめまして、白糸 遥です。」

亮「は、じめまして。三草 亮です。」

遥「え、っとね。突然だけど私、君のお姉さんを知ってる。」


えっ？！

亮君だけでなく、私達もビックリ。

若武が目で合図を送って来た。

私はコクン、と頷いてノートを用意する。


亮「２人共、知ってるんですか！」

遥「うん、そうだよ。誘拐された２人のお姉さん。」


遥さんは何故か誘拐という言葉を強く言った。

口だけが笑っていて、目は微笑んでいない。


亮「生きてるんですか！？」

遥「ん、片方はね。」

亮「えっ……片方…」

遥「亮君って２人に、会ったこと無いんだよね？」


遥さんの言葉に亮君は頷く。


遥「なのに何で、片方いないって知って哀しむの？」


何か、変だ。

今日の遥さんは変だ。

冷静沈着じゃない。焦っているみたい。


亮「だって、家族ですよ。1人でも欠けたら哀しむのが普通じゃないですか。」

遥「・・・そうよね、家族だもんね。」


そう軽く自嘲気味に笑った遥さんは帰ろうとした。


亮「僕のお姉ちゃんの事は、教えてくれないんですか？」


ピタっと遥さんの足が止まった。

でも、振り返らなかった。

悲しいのか、怒っているのか…。

全く感情の読み取れない声で言った。


遥「美夜は事故で死んだわ。花夜は生きてる。あとはソコの探偵さんに任せてね。」


足早にかけていった。

その背中はとても小さく見えた。









２０※※ 年 ５月１８日

白糸 遥、失踪









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ラッキーkz、作りました！

少しマニアックな登場人物が出てます。

どなたか分かった！

みたいな感じで、楽しんで下さい。

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