Last ページ41
*
"そう。満月で一つの周期を終えた月は、そこからまた新たに始める為に新月に向かっていくんだって。 だから何も見えない夜は終わりなんじゃなくて０からのスタート"
"新たに始める為…"
"それに新月の夜には叶った前提でお願い事をするの。 次の満月が来た時に叶ってたらお礼を伝えて、もし叶ってなかったら何が足りなかったか反省してまた頑張る。 だから俺達も今日からずっと一緒に歩んで行く未来をお願いしてみない？ …まぁ、それが叶わないなんて事は絶対有り得ないんだけどね"
また乙女脳的な事を…
そう考えつつも、毎晩の様に月を見上げていた俺も人の事は言えない
長く一緒に居ると頭の中まで似てくるのだろうか
昨夜の会話を思い出し、太輔の言う事に乗っかってみるのも悪くはないかもな
なんて、結局は絆されてるんだから彼奴にはとことん甘くなる思考も大概だ
「さぁ、今日はとことん掃除するか」
直接見る事は出来ない太陽の強い陽射しを目の端に掠め部屋の中へと戻る
きっと、今頃俺の"太陽"は現場に着いて早速最高の仕事をしてるんだろう
一日仕事で疲れて帰って来たら何も気にせずすぐ身体を休められる様に、忙しい太輔の代わりに徹底的に家を綺麗にして夕飯は栄養のつくものを用意しておきたい
貴重な休みでも自分の為より今は恋人の為に労力を費やしたいから
そうすれば、彼奴がゆっくり出来る時間が増えれば…
だから
「…早く帰って来いよ、太輔」
当然まだ身体を第一に考えなければいけない状況には変わりない
でも、それでも少しだけでもいい
触れ合いたいという素直過ぎる欲はどうにも我慢出来そうにないから
きっと今日も夜は寝るまでとことん甘い空気を纏ってとろとろに蕩ける程の言葉を幾つも聞かせてくれるのだろう
恥ずかしくも嬉しい雰囲気を今から期待しては胸の奥がトクン、と高鳴った気がした
邪念を追いはらうように頭を軽く振り、止まっていた掃除を再開する為にキッチンへと向かう
帰宅予定まで時間は沢山あれど、こっちのやる事もまだまだ山積みだ
玄関で笑顔で「おかえり」と出迎えるその時を楽しみにしながら取り掛かったその後の作業は、不思議な程捗り順調に進める事が出来た
fin.
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 481人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kurumi(プロフ) - aaaさん» 切なくなったりドキドキしたり…そんなお話が書けたらと思っていたので楽しんで頂けていたら何よりです(*´˘`*)私もFさんは月のイメージでした。でも此のKiさんにとっては太陽なんですよね。逆にFさんにとっては…。ありがとうございます！最後までよろしくお願いします (2022年10月5日 22時) (
レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
aaa(プロフ) - このお話、いったいどう着地するんだろうとドキドキしながら読ませて頂いてたのでちょっとホッとしてます。Fくんって太陽の太が入ってるのに月のイメージなんですよね。。月の満ち欠けで進むお話素敵ですね。続きが楽しみです。 (2022年10月5日 19時) (レス) @page27 id: 28fb511570 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kurumi
| 作成日時：2022年8月4日 0時
