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「ついさっきワッターから、ガヤちゃんが点滴と栄養剤打つ為に病院に一緒に行くからこのあとの舞祭組での仕事の入りちょっと遅れる、て連絡来ててさ。少し時間掛かるみたいだから今から向かっても間に合う筈だよ」
「…………っ」
「ミツ」
「………千賀、二階堂…、」
自分は何も知らなかった事実
まだ隣に居る事が、二人で居る事が許されるのならば、
例え藤ヶ谷に何と言われようと俺が手を離さなければいい
迷惑になる、負担を掛ける
そんな事を零す口は黙らせて辛い時はとことん弱音を吐かせればいい
それだけだ
二人の顔を交互に見て簡単に涙を拭い、両腕で同時に思いっきり抱きしめた
「ふふ、」と優しく笑う千賀と、「おわっ」なんてちょっと情けない声を出す二階堂
…此奴らに、こんな風に背中押される時が来るなんてな
「…………ありがとう、」
「マネージャー来たらミツは急用で先に帰ったから送りは大丈夫、て伝えておく」
「気を付けてね!」
着替えはもう済んで後は帰るだけの状態だった
見送ってくれる二人の声を背に、自分の荷物を持って急いで楽屋を飛び出した
テレビ局を出てすぐの大通で丁度通りかかったタクシーを捕まえる
建物の1階まで降りてる間に千賀から送られてきていた病院名を運転手に告げ、向かった
目的の病院に着き、支払いをしてタクシーから降りた所でふと、此処まで来たはいいものの藤ヶ谷が何処にいるのか分からない事に気付く
病室なのか、処置する部屋とかなのか
千賀と二階堂もそこまでは知らないだろうが何も確認せず、勢いだけで来てしまった
ただ、それならば
「一緒に来てるなら…、」
彼奴の親友でもある付き添いのメンバーに聞くのが一番早いだろうと、スマホを取り出したと同時その目当ての人物が丁度入口から出てきたところだった
「横尾さん…!」
勢いよく呼び止めればこちらを向いた顔は一瞬驚いた表情を浮かべるも、すぐにいつもの優しい笑顔へと変わる
「ミツ、来たんだね。 太輔なら三階の一番右奥の病室で処置して貰ってるよ。多分まだ、点滴打ってる最中だと思う」
俺が続きの言葉を発する前に横尾さんは何を言いたいのか、何を聞きたいのか
全てを瞬時に察してお目当ての居場所を教えてくれる
その彼が今纏う空気は何処までも優しくて温かい
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kurumi(プロフ) - aaaさん» 切なくなったりドキドキしたり…そんなお話が書けたらと思っていたので楽しんで頂けていたら何よりです(*´˘`*)私もFさんは月のイメージでした。でも此のKiさんにとっては太陽なんですよね。逆にFさんにとっては…。ありがとうございます!最後までよろしくお願いします (2022年10月5日 22時) (レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
aaa(プロフ) - このお話、いったいどう着地するんだろうとドキドキしながら読ませて頂いてたのでちょっとホッとしてます。Fくんって太陽の太が入ってるのに月のイメージなんですよね。。月の満ち欠けで進むお話素敵ですね。続きが楽しみです。 (2022年10月5日 19時) (レス) @page27 id: 28fb511570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kurumi | 作成日時:2022年8月4日 0時