☾ ページ11
*
…俺が言っただけじゃ反発心が強い彼奴は聞くわけないからきっと横尾さんあたりがフォローしてくれたんだろうな。…良かった…
「だから安心して?ミツ」
「………え、?…」
「大丈夫だよ」
「………」
一体、何に対しての"大丈夫"なのか
藤ヶ谷が少しでも今休んでくれた事への大丈夫?
それによってこの後の収録が問題無く行えるだろう事への大丈夫?
此処に二人が来てくれたのは心配してくれたのと、その事を伝える為に?
宮田も玉森もこういう時に多くは語らないタイプだ
静かにそっと隣に居てくれる
…ただ、それが今は正直一番居心地が良い
二階堂の様に執拗いぐらいに聞き出そうとするのも、横尾さんや千賀の様に優しく諭しながら話しやすい空気を作ってくれるのも時には凄く有り難いが、
だけど自分の中でもまだ整理も出来てない今回の事は、吐き出したくても何をどう言葉として紡げばいいのかが分からないから
「…………おれ、……っ、」
「うん、大丈夫。いいんだよ」
「………っっ」
…ああ、今の"大丈夫"は意味が汲み取れた
"泣いてもいいよ"と"我慢しなくてもいいよ"と、
そう言ってくれてるのだろう
「キタミツは何時も何でもすぐ自分の中に抑え込んじゃうからね。たまには思いっきり全部出しちゃって、少しでもスッキリしよ?」
「…………たま、…みやた………」
「ん」
「ささ、宮田くんの胸をどーんとお貸ししますよ」
「……っ、」
さっき一人であれだけ泣いたにも関わらず
二人の優しさと温かさに、堰を切ったように再度次から次へと溢れてくる涙
そっと包まれた温もりの中、その後はまるで子供みたく宮田と玉森に抱きついて散々泣いてしまった
_
481人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kurumi(プロフ) - aaaさん» 切なくなったりドキドキしたり…そんなお話が書けたらと思っていたので楽しんで頂けていたら何よりです(*´˘`*)私もFさんは月のイメージでした。でも此のKiさんにとっては太陽なんですよね。逆にFさんにとっては…。ありがとうございます!最後までよろしくお願いします (2022年10月5日 22時) (レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
aaa(プロフ) - このお話、いったいどう着地するんだろうとドキドキしながら読ませて頂いてたのでちょっとホッとしてます。Fくんって太陽の太が入ってるのに月のイメージなんですよね。。月の満ち欠けで進むお話素敵ですね。続きが楽しみです。 (2022年10月5日 19時) (レス) @page27 id: 28fb511570 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:kurumi | 作成日時:2022年8月4日 0時