狩人 ページ1
…どれくらい泣いていただろう。
自分には大きすぎた現実から逃げて。
A「…惨めすぎる」
もうゾムに会えない。
……会ってはいけない。
…どうしよう。
少し肌寒い夜。
ここがどこかも分からない。
……怖い。
A「…ふ、ぐｯ……うぁ…ｯ」
顔をうずめてまた泣く。
私こんな泣き虫だったっけ
胸にぽっかりと空いた穴がさらに大きくなった。
この穴は塞がらない。
A「…ゾム……ｯ」
呼んだって、来やしないのに。
「ねえおねーさんだいじょーぶ？」
A「…！？」
ばｯ、と顔を上げると、…男が3人いた。
…何期待してたんだろう。
A「…大丈夫、です…っ」
「でも泣いてんじゃん、もしかして彼氏にフラれたとか？」
A「…ちがいます」
「でも泣いてたらお兄さんたち心配だよ〜、」
A「で、ですから…」
「俺たちが君のこと満たしてあげるから、一緒に行こ？」
A「……！」
満たして、くれる……？
A「…みたしてくれる…ん、ですか………？」
すると男たちはにこりと笑った。
「当たり前でしょ、いっぱい満たしてあげるよ」
そう言って私の腕を引っ張った。
A「ぁ……」
………もう、いいかな。
忘れられる、かな。
「ちょろい女でよかったな」
「おうw」
A「……」
聞こえない。
何も聞こえてない。
今はここから消えたい。
私が私で無くなって彼に、ゾムにバレないように。
「じゃあ行こっか」
そう笑う男は、ゾムの笑顔とはまるで似ても似つかなかった。
A「…はい」
私がそう言って立ち上がった瞬間、
ﾋｭﾝｯ
＿＿＿＿男が3人、次々と倒れた。
A「…ぇ？」
3人の男を見ると矢が全部頭に命中している。
矢………？
「あんさん大丈夫か？」
A「っえ、ぅっ…？ゾム……？」
声のする方を見ると、少し小さな男の人がいた。けど私よりは大きい。
天のお面……？
「？！なんでその名前知って……」
男は驚いた顔で言った。
…ゾムじゃない。
…というか、なんで私はゾムの名前を……。
A「……」
「抜け殻って感じやな……」
…私は、消えなきゃ。
「聞こえとる〜？」
A「…消えなきゃ」
私の存在を。
「…ちょっとあんさん家来ぃ、話はそこでしよか」
私はその男に手を引っ張られて連れて行かれた。
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まる麺 - 面白いです！更新頑張ってください！ (7月25日 23時) (
レス) @page34 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
掛け持ちしすぎのマリアナ@ちょい多忙(プロフ) - 烏丸さん» なるほど…！そう解釈していただけて良かったです☺️✨✨応援ありがとうございます〜！！！！ (7月8日 23時) (レス) id: 2e58135b7e (このIDを非表示/違反報告)
烏丸 - わー、自分はブレスレットを紐に通して首にかけてるのかな？と思ってました…死ネタ悲しいですけど好きです…！夢主ちゃん強く生きろ…！応援してます！ (7月6日 18時) (レス) @page32 id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
掛け持ちしすぎのマリアナ@ちょい多忙(プロフ) - BalloonFlowerさん» わぁ！！すごく細かい所まで読んでいただけてる……とても嬉しいです( ；∀；)✨✨お気遣い感謝です！！応援ありがとうございますー！！！！頑張ります！ᕦ(ò_óˇ)ᕤ✨✨✨ (2023年5月10日 17時) (レス) @page29 id: 2e58135b7e (このIDを非表示/違反報告)
BalloonFlower(プロフ) - 初コメ失礼いたします。夢主ちゃんの成長と心情変化そしてシチュエーションが良すぎて引き込まれていきました。季節の変わり目、お体にお気を付けください。更新を心待ちにしております。応援しています。長文失礼しました。 (2023年5月5日 20時) (レス) @page28 id: 1c195c76a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マリアナ | 作成日時：2022年9月10日 20時
