愛の監獄 【ヤンデレ】【太宰治】

救出 ３４ ページ34

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『何で…？ねえ、中也…！！出して！！』





いくら足掻いても、ここからは出られない





「二度と青鯖に会わさねェ為には



こうするしかねえンだよ」





二度と太宰さんに会わないように、と





私はここで中也に、閉じ込められた









『も、会わない…！会わない、から…っ！！出して…！』









悲痛な叫びは届かない









彼にこうして閉じ込められて、ここで彼の愛を受けて





ここで人生を終わりにして





・





朝は共に食事をし、中也は仕事へ向かい



昼ご飯は中也が置いていってくれたものを食べ



夜は共に食事をし、風呂に入り、そして悲しい部屋で死にたくなる程愛される





こんな筈じゃなかったのに





「A……



もう二度と





離さない」





『い、や…やめ…ッ』





彼の生暖かい舌が口内に侵入する



また、このまま抱かれて夜が明けて





悲しいし、辛い





・





「A



こっちこいよ」





『……っ』





彼は私の首に付けられた鎖を無理矢理引っ張り手繰り寄せる



両手首を縛られ、目が布で覆われる





中也の体温が伝わるのに、何をされるかわからなくて



自分の夫なのに、怖くて逆らえなくて





『助けて…太宰さん…ッ』









貴方の元へ帰りたい



また優しく微笑んで毎日を過ごして





それが幸せだったから





「…手前





今何つった」





『え…や、ごめ…！！』





ﾊﾟﾝｯ…──────────





またこれだ





私が彼を拒否する行為や他の男の名前を出すと





彼は私に暴力を振るった



どうして、また









助けを求める度に、ボロボロに壊れていく





本当は、中也に、助けて欲しかったのに



いつの間にか中也から逃げたいと思っている





こんなに矛盾して



もうどうしたらいい

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