某探偵社員、宮城へ。2

任務４６ ページ14

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その日の練習は何事もなく無事終わり、狭川英玲奈が動くこともなかった。




そして夜中、国木田くんとこれからの合宿の護衛について話している最中。




「そういえば、妙な話を聞いた」




『話？』




不意に、国木田くんが思い出したように話し始める。









「最近、俺たちがこの合宿所に来る数日前から、この旅館に怪しい黒ずくめの男たちが出入りしていたらしい」




『怪しい黒ずくめの男…ねぇ』




「市警に頼んで近くの防犯カメラの映像を確認したところ、かなりの手練であると太宰が言っていた」




そう言って、その動画を見せてくれた。





黒いマントにフードをかぶり、顔にはサングラスとマスク。




軍隊のような洗練された動き。








こいつら、どっかで…








国木田くんによれば、夜、人目のつかない時間帯にこの旅館に忍び込み、何かを運んでいたらしい。





かなりの手練であるなら、防犯カメラに映らず運ぶことも出来たはずなのに…






わざわざ、それをしなかった理由。









『…なるほど、そういう事か』





へえ、面白いじゃないか。






「…？どうしたA」





『いや、なんでもない』






正体を隠すために行った行為。





考え自体は悪くないが、相手は武装探偵社だ。





この程度で騙せると思ったなら、大間違いだ。









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