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47、色白(エミ視点) ページ48

「お呼びでしょうか、花嬪様」

「急に呼び出して、ごめんね。
これはエミにしか頼めなくて」

咲を慕う女官がたくさんいるのに
どうして、私なんだろう?

やっぱり、札のせいで信頼できてないのかな…

「この手紙を女人村に届けて欲しいの」

「女人村って、あの男子禁制の村ですか?」

「そう」

女人村は名前の通り、女性のみが住む村。

ほとんどが孤児で、
十六歳の一年間だけ村の外で生活をする。

その間に結婚する人もいるけど
ほとんどが村に帰ってきて占術を身につける。

そして占術に従い、生きていく。

この村の占い師は、他の占い師よりも
優れており、信頼できる。

ということは、
お腹の子が太陽か月かを占うためかな?

「そしてエミには
話しておかなくてはならないことがある」

「なんでしょう?」

その後の話は、あまりにも衝撃的で
言葉が出なかった。

やっと出た言葉は

「真咲が、王族の、人間…」

「まだ確証はないけれど、それを確かめるために
女人村の占い師が必要なの。
もし、これが事実なら元の地位に戻さないと」

「で、ですが、そんなことをしたら
花嬪様の身が危険なのでは?
知らなかったとはいえ、王宮を追い出されますよ?」

「それも覚悟してる。
この子は王妃様の養子として育てる。
そしたら私のことなど関係なく王の子として
ここで暮らしていける」

それじゃあ、咲自身は誰が守るの?

咲は何も悪くないじゃん。

なんで、咲だけが、こんな…

「エミ、私には他に頼れる人がいないの。
エミに重荷を背負わせてしまうことは
本当に申し訳ない。でもどうか聞き入れて欲しい」

「花嬪様…」

「お願い…」

ここまで願われては断れない。

そもそも咲の願いを聞かない選択肢が無い。

「わかりました。バレないように気をつけます」

「うん」

あれ…?

咲って、こんなに色白だったっけ?

元々、色白で綺麗だったけど…

私の気のせいかな。

48、王妃様付きの護衛→←46、私の仕事(さくら視点)



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作者名:空井 奏音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年1月2日 19時

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