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22、想定外(花嬪視点) ページ23
最近、異様に眠い。
眠くて、眠くて、しかたなかった。
まだ王宮の環境に慣れていないから
疲れているだけだと思っていた。
でも…
「花嬪様、おめでとうございます。ご懐妊です」
そう言われて、時間が止まった。
私が、妊娠?
王様の子どもを?
ほんとに?
王妃様ではなく、側室の私が?
あまりにも想定外のことで、頭の中が真っ白になった。
王様が私の元に来るのは
そんなに頻繁ではなかった。
政務もあるし、何より王妃様がいる。
だから私の元へ来る回数は少なかったと思う。
来ても、王妃様の元へ行くように
私が促してたというのもあるけれど…
大事にされていないわけではないけど
まさか子どもができるとは思っていなかった。
もちろん、大妃様や父上には
少しでも早く王様の子を…とは言われていた。
まさか、こんなに早く、その日が来るなんて…
「花嬪」
「王様」
王様の声を聞き、すぐに立ち上がろうとした。
「座ったままで、ええよ。
体調は大丈夫なん?」
しかし、それを止め、私を思いやる言葉。
やはり、王様はお優しい方だ。
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