19、違ったら(真咲視点) ページ20
｢ふーん…
それで、それらしい人はいたの？｣
｢いえ…どんな人なのか知らないので…｣
橙摩と雅の話を聞いて、
咲なら、ほっとかないかぁ…と
思わず納得してしまった。
友達や兄弟、人との繋がりを
とても大切に、かけがえのないものと
常々言っている咲。
こんな話を聞いたら
余計にほっとけなかったんだよな。
｢俺のせいで、花嬪様が謹慎になってしまって
どう償えば良いのでしょうか…｣
｢そこまで気にしなくて良いと思うよ。
花嬪様は自分よりも周りの人優先だから｣
｢さすが姉弟だと、よく知っていますね｣
という雅の言葉に
｢双子だからね｣
と答えた。
でも双子だからという理由で
全部知ってるわけじゃない。
俺が一方的に咲を想っているから
どんな些細なことも知っているだけ。
�狒仍劼世�ら��
ではなく
�狒曚た佑世�ら��
が正解。
｢でも双子の割りに似ていませんよね？お二人って｣
｢え？｣
橙摩の言葉に動揺した。
そんなこと、初めて言われたからだ。
�狒仍劼世�ら似ているね。�瓩箸�
幼い頃からずっと言われてきたけど
�犹�ていない�瓩箸楼貪戮盡世錣譴燭海箸�ない。
確かに顔は似ていない。
でも似てないはずがない。
紛れもない双子なんだから…
｢姉を見つけれてない俺が言っても
説得力ないんですけどね｣
って橙摩が苦笑いした。
そうだ。
今は俺たちの話じゃない。
橙摩の話だ。
よく知りもしない人の
パッと見たときの印象を話しただけだ。
そこまで気にすることじゃない。
…あれ？
なんで咲と双子ということに
これほど拘ってるんだ？
そんなに血の繋がりが重要か？
双子だから自分の気持ちに蓋ができてる？
じゃあ、もし、双子じゃなかったら？
双子じゃなかったら、俺…
どうなるんだろう…
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