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17、部下(真咲視点) ページ18

「俺の、部下…」

「そうや。
さすがに一人で花嬪の護衛はできひんからな」

と王様が二人を連れてきた。

だからって三人も少ないけど…

「橙摩です。よろしくお願いします」

「雅です!よろしくお願いします!」

見る限り、年齢は十代前半…

この二人で大丈夫なのだろうか?

「花嬪が選んだ二人やから
ちゃんと立派な大人に育てるんやで」

「えっ、花嬪様が?」

「そうや。突然、二人を連れてきて
真咲の部下にして欲しいって頼まれてん。
でも、ちょっと規約違反なところがあったから
花嬪は今、部屋で大人しくしてるで」

「ははは…」

思わず苦笑い。

咲のことだから、二人を気に入ったか、
俺を思って選んだのか…

そのせいで軽い謹慎食らってるって
ほんとに咲らしい。

誰かのためなら、自分のことなんて
どうでも良い。

最低限のこともしなくなる。

それぐらい優しい人。

余計に愛おしくなる…

「とりあえず三人で親睦深めといで。
俺も王妃のところ行かなあかんから」

って笑顔で手を振られた。

相変わらず王様と王妃様は仲良しだなぁ。

良い夫婦の手本。

理想の夫婦だと思う。

「あのー、先輩…これから、どこへ?」

「そうだなぁ…親睦を深めろと言われたから
俺たちが居ても問題のないところ」

「そうなると、訓練場ですか?」

「うん。たぶん、この時間なら誰もいないから」

王様に呼び出された時には
日が暮れ始めていた。

だから今は、かろうじて太陽が見える時間。

そろそろ訓練も終わって
兵士たちは家に帰っているか
それぞれの持ち場にいるか。

気兼ねなく、話せる場所は訓練場ぐらいしかない。

18、お仕えする人(さくら視点)→←16、二人の男の子(亜弥視点)



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作者名:空井 奏音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年1月2日 19時

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