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16、二人の男の子(亜弥視点) ページ17

「今日はどちらへ行かれますか?」

「そうねぇ…ん??」

その日は、よく晴れていて
風の気持ち良い日。

でも女人しかいない場所では少し異様な光景があった。

ここに来て間もない花嬪様が異様に思うのだから
私とさくらなら、もっと異様に思う。

こんなに気持ちが良い日なのに
うずくまって泣いている男の子と
それを励ましているであろう男の子。

服装的に、兵士…の見習い…?

「このようなところに男子なんて…
すぐに処罰しなくては」

「ま、待って、さくら」

「え?」

悪いのは明らかに
入ってはいけないところに入っている彼ら。

さくらの対応は正しいと思う。

でも、それを花嬪様が止めた。

「確かに男子禁制の場所にいるのは良くないけれど
まずは理由を聞いてから。それでも遅くない」

「花嬪様!」

と、さくらの声を聞かず、
花嬪様は二人に近づいて、その場にしゃがんだ。

「何かあったの?」

と声をかけて、ようやく私たちに気づいた二人。

『ふぁ、花嬪様!?!?』

って慌てて離れて、その場で土下座する二人。

さすが王様の側室。

すでに顔が知られている。

まぁ服装で誰か、わかったのかもしれないけど。

「そんなに畏まらないで?
怒ったり、処罰したりしないから」

「花嬪様!それはさすがに…」

って私が声を荒らげたけど、
しーっと人差し指を口に当てて
言いたいことを止められてしまった。

こうされると何も言えない。

「どうして、ここで泣いていたの?
ここに入ったら処罰されるのよ。
処罰されることよりも重要なことがあったの?」

と聞くと、二人は少しずつ話し始めた。



話を聞くと、やっぱり二人は兵士見習いだった。

でも動きを見せてもらうと見習いにしては
良い動きだったし、すぐにでも兵士になれそう。

そう思ったのは私だけではなかったようで…

「よし!決めた!」

「花嬪様?」

「二人ともついてきて。
王様のところへ行きましょう」

『えぇっ!?!?!?!?』

花嬪様は何をする気なの?

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作者名:空井 奏音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年1月2日 19時

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