君に触れたい (ページ8)

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8、健水視点ページ8

カナエ｢めでたく採用されてんな！｣

怜｢そもそも光黄くんは落とす気なかったでしょ。
メンバーがメンバーなのに。笑｣

カナエと怜に、鴻池家について
いろいろ聞いてる。

1年もバイトしてたから俺たちにとって2人は先輩。

カナエ｢紫織なぁ…
一応、紫織の世話のために雇われてるんやけど
ほとんど自分で身の回りのことできるから
そんなにやること無いんよなぁ…｣

エミ｢車椅子なのに、そんなにできるんですか？｣

怜｢車椅子だけど歩けないわけじゃない。
ただ心臓に負担をかけないように
車椅子生活をしてるだけだからね｣

確かに器用に何でもできそうな気はする…

でも、そんなにできるなら
ほんまに俺らのやることって無いやん。

こんなに人数おんのに。

カナエ｢私らのやることは紫織に本当の笑顔を、
心のままに感情を表に出して良いことを
受け入れてもらうことやからね。
身の回りの世話は二の次やで｣

真咲｢それでもバイトの時間を考えると
かなり時間を持て余しませんか？｣

怜｢働いてみたら、休む暇なんて無いよ｣

健水｢え、どういうことなん？｣

怜｢今までの話は紫織が元気だったらの話で、
実際はベッドにいることの方が多い。
起き上がれないときだってある｣

え…